日立製作所は12日、カナダ・ボンバルディア社と共同でスペイン向け高速車両23編成を受注したと発表した。受注総額は約8億ユーロ(約998億円)になるという。
この大型受注は、長らく高速鉄道輸出で日本をライバル視してきた中国の注意を引いているようだ。中国メディアの網易は16日、「高速鉄道に強い中国はなぜ選ばれなかったのか」分析する記事を掲載した。

 中国高速鉄道は、日本やドイツなど海外の進んだ技術から学んだが、最近では営業距離や速度などで世界一になったとして、「日本の新幹線に追いつき、追い越した」とアピールしている。それなのに中国が選ばれず、なぜ日本が選ばれたのか、疑問なのだという。

 記事はまず、この契約がいかに大きいかを紹介。受注総額は約998億円で、このうち日立の受注額は約600億円だと伝えた。2022年内の運行開始を目指しており、マドリード、バルセロナ、マラガ、セビリアなどスペインの大都市間を結ぶ路線に投入される予定だという。これだけ大きな受注を日本が獲得できたのには2つの理由があると分析している。

 その1つが、この度の受注は「再受注」であること。この車両は2015年にすでに納品された実績があり、性能、運転効率、乗り心地の良さなどにより長距離旅行者の間ですでに人気を博しているそうだ。そのため、さらなる車両購入にあたり同じ車両を選ぶのは自然な流れだとした。2つ目は、「日本と中国高速鉄道は得意分野が違うため」だと分析。
中国が得意とするのは高速鉄道の建設なのに対し、日本は車両製造が得意という違いがあるとしている。

 日本企業のこの大型受注は、コロナ渦で暗くなりがちななか、明るい話題を届けてくれたと言えるだろう。今後も日本の鉄道産業の活躍に期待したいところだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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