まず、記事は中国の唐時代を扱った時代劇「長安二十四時」に言及、そのドラマの時代衣装の出来栄えが良かった理由を指摘している。実はこのドラマの衣装デザインは、日本の衣装デザイナーの黒澤和子氏(映画監督・黒澤明の長女)が担当している。「なぜ、中国の時代衣装のデザインを日本のデザイナーに依頼しなければならなかったのか。それは、中国が日本ほど伝統文化を大切にしてこなかったからだ。実際、日本の大河ドラマなどは時代考証がなされ、当時の衣装が再現されている。つまり、日本には今でも伝統文化が残されているのだ」と分析している。
さらに、茶道、日本刀など、もともとは中国から日本に伝わったものが、いまでも大切にされている、と指摘している。特に、日本刀の鍛造技術は、いまも和包丁に受け継がれ、現在でも高級品として扱われている。
記事は、中国で伝統文化が保存されてこなかった理由として、中国の急激な社会変革を挙げている。一方、日本でも「明治維新」などで、大きな社会の変革は起こってきた。しかし、「当時の日本政府は意識が高く、日本がすべて欧米化されてしまえば、日本独自の文化が失われてしまうとの危機感も持っていた」と分析。
記事は「こうした国による文化財の保存運動がなければ、伝統的でコストに見合わない技術が今でも大切に保存されることはないだろう」と分析している。「自国の文化を大切に保存しようとしてきた日本政府は見識がある。我々はこうした態度から真剣に学ぶ必要がある」と締めくくっている。(編集:時田瑞樹)(イメージ写真提供:123RF)
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