2020年の日本国内における新車販売台数は、前年比11.5%減になったという。新型コロナウイルス感染拡大の影響とみられるが、中国の自動車産業は一足先にV字回復したと報じられている。
数字だけ見れば好調な中国の自動車産業だが、中国メディアの百家号は5日、中国は日本の自動車文化から学ぶべきであると論じる記事を掲載した。

 記事は、日本の自動車文化における特徴の1つとして「実用性重視のトールワゴンの軽自動車が多いこと」を挙げた。トールワゴンの軽自動車は中国語で「面包車」と呼ばれ、箱型の「面包車」は中国では非常に不人気だ。メンツを重視する中国人は見た目の良い大きな高級車を好むためだ。

 続けて記事は、日本人はお金があるはずなのに、なぜ中国人のように「見た目の良い大きな高級車にこぞって乗りたがらないのか」と問いかけ、その理由を、日本人は車をただの「交通手段」と見なしているからだと指摘。どんな「自転車」に乗っているかを比較することがないのと同じように、日本人は他人がどのブランドの車に乗っているかは気にしないと伝えた。この点、中国では車がステータスなので競い合う、と「自動車文化の未成熟ぶり」を指摘している。

 他人と比較することは誰にでもあるが、それも度を越すと自分で自分の首をしめかねない。記事は、中国の今の自動車文化では、他人の目を気にして身の丈に合わない車を購入してしまう人が本当に多いと指摘。本来は生活をより便利にしてくれるはずの自動車なのに、どのような車に乗るかという「メンツに苦しめられている矛盾を伝えている。

 中国では、ただでさえ自動車の販売価格が物価につり合わないほど高価だ。一般家庭で車を買うのは負担が大きいのに、無理に高級車を買おうとしてしまうのは、見栄や虚栄心以外の何物でもないだろう。
自動車に限らず、人と何かを比較し合うのは中国人の習慣であり、幼稚園児までブランド品を比較し合っているほどだ。メンツもここまでになるとしがらみでしかないが、日本の自動車文化から学び、変わるのは容易ではなさそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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