どうしても「忘れられない人」とはどんな相手のことなのでしょうか。恋愛で忘れられない人がいる割合や理由、思い出すタイミングを聞いたアンケート結果を紹介。
恋愛で「忘れられない人」はいますか?


※データ出典:マクロミル
20~30代の男女206人に「恋愛対象として好きになった人で『忘れられない人』はいますか?」とアンケートで質問。すると、20代は36.9%の人が、30代は53.2%の人が忘れられない人がいるという結果になりました。
年齢を重ねている分、出会いや恋愛の数は比較的多くなります。そのことから、忘れられない人がいる人は「20代より30代の方が多い」という結果なのかもしれません。
忘れられない人を思い出す瞬間

アンケートでは、どんな時に忘れられない人を思い出すのかも聞いてみました。
ふとした時
「学生時代の同級生。気持ちを伝えられなかったままだから、ふとした時に思い出します」(39歳/女性)
「大学生の時に付き合っていた後輩。純粋にすごく好きだったから忘れられません。ふとした時に『どうしているかな』とつい考えてしまいます」(31歳/男性)
「仕事仲間で唐突に振られたから。ふとした時に思い出してしまいます」(39歳/男性)
大きな理由もなく、ふとした時に思い出すという人が多いようです。気持ちを伝えられなかったり、突然振られたりすると、相手への気持ちが残ってしまい、頻繁に考えてしまうのかもしれません。
つらい時
「高校の同級生。一緒にいた時間が長かったから、つらい時はつい考えてしまいます」(25歳/男性)
「大学時代のサークルの同期。私の考えていることやありのままの私を大切にしてくれた人です。自分に自信が持てなくなった時に思い出します」(33歳/女性)
「大学の時に付き合っていた人。別れを切り出した時に泣かれてしまい、その時の顔が忘れられない。一人で寂しさを感じる時に思い出す」(25歳/男性)
忘れられない人とは、良い思い出とともに美化されていくものです。つらい時や落ち込んでいる時、「あの人がそばにいてくれたら」「こんな時何と言ってくれるだろう」などと考えてしまうことがあるのでしょう。
思い出の場所に行ったり見たりした時
「大学の時の同級生。横浜のみなとみらいによく行きました。すごく好きだったのに突然別れてしまったため、みなとみらいに行ったり、テレビで見たりすると思い出します」(33歳/男性)
「中・高校の同級生。『夕日のきれいなスポットに行く』など、付き合う前のデートがすごく素敵でした。思い出の場所に行くと記憶がよみがえります」(37歳/女性)
「高校生の時の彼氏。
忘れられない人との思い出の場所に行ったり見たりすると、その時の記憶がよみがえるといったことはよくあることかもしれません。デートした場所や旅行先はもちろん、相手の実家がある場所なども、思い出すきっかけになるようです。
思い出の季節が来た時
「大学の時の元カノです。とてもタイプでしたが、振られました。振られた秋の季節が来ると思い出します」(34歳/男性)
「結婚を意識した人。唯一結婚を意識した人だから、その人の誕生日が近づいて来ると思い出します」(39歳/女性)
「大学で同じ学科だった女性。好きだったけど、その女性が別の人と付き合い始めたので身を引きました。なぜかは分かりませんが、春先の空気を感じると思い出す」(37歳/男性)
忘れられない人の誕生日や振られた時期など、思い出の季節が来ると思い出すという人もいるようです。毎年その季節が来ると思い出すというのも、ロマンチックですね。
どうしても忘れられないのはなぜ?その理由

忘れられないのはなぜなのでしょうか。前述のアンケートで、忘れられない理由を聞いてみました。
初恋だった
「高校の同級生で初恋だったから」(31歳/男性)
「小学校のクラスメイトで初恋の人」(32歳/女性)
「中学の同級生で初恋の人だったから」(33歳/男性)
初めて人を好きになるという初恋は、甘酸っぱく純粋な青春の思い出です。
思いを伝えられなかった
「大学院時代の研究室の後輩。大好きでそれなりに仲良くもなったが、お互い就職で離れ離れになることが決まっており、思いを伝えることができなかった」(28歳/男性)
「中学校のクラスメイトで一番長い間片思いをしていた。結局、思いを伝えられなかった」(37歳/女性)
「中学の同級生で、おそらく両思いだったため」(39歳/男性)
「やらない後悔よりやる後悔」ということわざがあるように、行動しなかった後悔はずっと残るものです。告白せずに後悔するよりも、告白してたとえ振られることになっても行動した方がよいということです。
とてもタイプだった
「マッチングアプリで出会った人。理想のタイプだったから」(31歳/女性)
「中学時代の隣の席の同級生で、絶世の美人だったから」(39歳/男性)
「大学で同じ学科だった女性。美人なだけでなく、人懐っこくて性格が明るく優しかった」(37歳/男性)
自分の好みの相手に出会うことは簡単なことではありません。理想のタイプであったり、あまりにもイケメン・美人であったりすると、忘れられない存在になるようです。
「忘れられない存在」になりやすい人とは

田中さんによると、忘れられない存在になりやすい人とは、「相手のことがすごく好きだった」ということが前提にある上で、次のような特徴があるそうです。
叶わぬ恋だった人
片思いが実らなかったり、失恋してしまったりと、すべての恋愛がうまくいくわけではありません。叶わなかった恋は相手への気持ちがずっと心の中に残るので、忘れられない存在になってしまう可能性があります。
特に、片思いをしていた相手の場合、良いところしか知らないので相手のことを美化してしまいがちです。「素敵な人」という記憶のまま、忘れられない人になるケースは少なくないでしょう。
初めて付き合った人
初めて付き合った人との経験はすべてが初めてのことです。恋愛の良いことも悪いことも一緒に味わった相手は、自分にとって特別な人です。
経験や年齢を重ねてくると、「好き」という気持ちよりも現実的な問題を考えるようになる人も少なくありません。
「好き」という純粋な気持ちだけで付き合うことができた相手のことは、良い思い出として残っているので、自分の中の「美しいもの」として忘れられない存在になるのかもしれません。
長く付き合った人
長い時間を一緒に過ごした人とは単純に思い出がたくさんあります。四季折々のイベントも何回も一緒に過ごしたり、お互いの友人とも交流があったりと、付き合っている期間が長ければ長いほど、より関係は深くなるでしょう。
ふたりの思い出がたくさんあり、人生の多くの時間を費やした相手が忘れられない人になることは、大いに考えられます。
ふたりの関係が振られて終わった人
好きな気持ちや交際を続けたい意思があるのに、相手から振られる形で恋愛が終わってしまうと、気持ちが消化されず残ってしまいがちです。
未練が残ると、忘れられない人としてずっと心の中に居座り続ける可能性があります。
好きなのに別れなければいけなかった人
環境の変化や家族の反対など、何か障害があって別れなければいけなくなった場合も、相手のことを忘れられないでしょう。
お互いが好きなのに仕方なく別れる決断をしたカップルは、いつまでも相手のことを大切に思う気持ちがあるので、ふとした瞬間に思い出し、忘れられない存在としてずっと心の中に居座り続けるかもしれません。
過去に縛られず前向きになりたい時の対処法

忘れられない人がいることは悪いことではありませんが、それにとらわれてしまうと気持ちも行動もなかなか前に進めません。過去に縛られず前向きになりたい時はどうすればよいのでしょうか。心掛けたい行動を解説します。
新しい恋を見つける
恋愛であいてしまった穴は新しい恋愛で埋めるということです。友人の紹介やマッチングアプリ、趣味・サークルへの参加など、出会いの場を広げて他の人に目を向けてみましょう。
新たな出会いで新鮮な気持ちを感じることで心にあいた穴も癒えてくるかもしれません。また、出会いの場を広げるために行動していると忙しくなるので、単純に過去を思い出さなくなってくることも考えられます。
仕事や勉強を頑張る
目の前にある仕事や勉強に全力で取り組んでみましょう。新しいプロジェクトに参加したり、資格取得の勉強を始めたりと、過去のこと考える暇がないほど仕事や勉強に打ち込んでみてください。
充実した毎日を送っていると、自然と忘れられない人への思いは薄れていきます。また、仕事や勉強は努力した分だけ、自分の身になります。
恋愛以外に夢中になれることを見つける
趣味やボランティア、推し活など、恋愛以外で何か熱中できることを見つけてみましょう。考える時間や暇があるから、忘れられない人のことを考えてしまうのです。考える時間がなければ、その人のことを思い出す時間も自然と減るはずです。
また、視野が広がることで、とらわれていた気持ちから解放される可能性もあります。知らなかった自分の魅力を見つけることができ、自信に繋がることもあるかもしれません。
友人に話して発散する
友人に話して発散することもおすすめです。話すことで気持ちが軽くなります。
また、人に話すことで忘れられない人が過去のこととして認識でき、心の中で整理できる可能性もあるでしょう。過去にとらわれすぎるのではなく、未来に気持ちを向けることが大切です。
気持ちを切り替える
「この恋があったからこそ今の自分がある」と気持ちを切り替え、過去の恋愛を人生の糧にして一歩進んでみましょう。
過去を引きずっていても、人生は前に進んでいきません。意識的に考え方を変えることで、「もう終わったこと」と過去の人への執着から解放される可能性があります。
特別な人を無理に忘れなくてもいい

忘れられない人は相手に特別な思いがあるからこそ、心の中に居続けているのです。良い思い出として胸に抱いているのは悪いことではありません。
過去を自分の一部として考えることは人生の糧になります。無理に忘れようとせず、これからの人生を歩んでいく活力や成長の源として捉えられるようになるといいですね。
取材・文/坂田圭永
【監修】
田中絵音さん
恋愛アドバイザー。一般社団法人日本合コン協会会長。タレント時代より2000回以上の合コンに携わり、2012年5月8日“コンパの日”に一般社団法人日本合コン協会を設立し会長に就任。国内外での合コンイベントや商品のプロデュース、合コンマスター(R)の資格認定講座などを行う。また、男女問題に精通する恋愛専門家としてメディア出演多数。主な著書に、『結婚につながる恋のはじめかた~1万人の男のホンネ、集めました~』(扶桑社)、『「急に熱が出た」と言いだす女の本音』(主婦の友社)などがある。
日本合コン協会公式サイト:https://gokon-jpn.org/
【データ出典】
・ご自身に関するアンケート
調査期間:2025/7/9~2025/7/11
有効回答数:206人(男性103人、女性103人)
(インターネットによる20~30代男女向けアンケート調査 調査機関:マクロミル)