一般のビールに比べて、職人技を大切に小規模醸造所で作るのがクラフトビール。よりブランドや生産者の個性が出ることから人気だ。
■ややこしい欧文3文字の暗号が語るものとは? クラフトビール基礎知識編

「クラフトビール」は小規模な醸造所がつくるビールなので、それぞれ独自の作り方をしており、種類分けしてもほぼ無数の広がりがあるのでキリがない。そんな中でキリンビールがピックアップした3種類が『グランドキリン』のラインアップということだ。まず最初に基礎知識を詰め込もう。
- IPA……インディア・ペールエールの略。目下大人気の、ホップやモルトを強く感じる苦さが特徴の上面発酵ビール。香りも強く重厚な印象。ホップ大盛りのこのクセがクセになる人が多く、人気に。
- IPL……インディア・ペールラガーの略。もともと『グランドキリン』はJPL(ジャパン・ペールラガー)という名称で展開していたが、一般的になってきたIPLの呼称に変更した。下面発酵ビールとして、ペールエールよりも爽やかですっきりした味わいが特徴。いわゆるキレがあるタイプ。
- WHITE ALE……小麦麦芽を使った白ワインのような芳香の希少ホップを使用した柔らかい味わいのビール。
■クラフトビールは体感しなくちゃ始まらない。だから飲んでみよう!

今回はせっかくなので、旧製品とともに味わってみた。まあIPAとWHITE ALEの中身は変わっていないので、改めて飲む必要はないかもしれないが、やはり気分は違うものだし。
■ラガーならではのキレッキレと爽快な苦味!
新発売「グランドキリン IPL』

プルタブを落とすと、華やかな香りがパーッと広がる。クラフトっぽい意味ありげなアロマがたまらない。

飲むと、しっかり苦い。ただ苦いだけでなく深いコクがあるのだけれど、そのあとすっきりとキレてくれるので実に飲みやすい。このシャープな味わいは日本人好みだと思う。

スパイシーだなと感じつつ、果物のような香りもしてくるので、果樹園のような趣きのアロマ。どことなくグレープフルーツもいるような。普通のビールじゃ物足りなくなった人にこそ飲んでもらいたいややこしい味わいがいい。

リニューアル前の『グランドキリン JPL(ジャパン・ペールエール)』も念のため味わう。日本産ホップを一部使用したフローラルな香りと、香ばしさが上質な苦みでまとめ上げられる。こちらも美味しいな、うん。でもIPLの方がより美味しさがくっきりとわかりやすくなった印象。正当な進化と言えそうだ。

■柑橘系の香りと程よい苦味を楽しめる
『グランドキリン IPA』

ホップやモルトの豊かな香りが特徴の上面発酵(エール)酵母で造られた「ペールエール」は、イギリス生まれ。フルーティで華やかな香りと上質な苦みが楽しめるのが特徴。「インディア・ペールエール」は、イギリスからインドへ長時間の輸送に耐えられるよう、「ペールエール」のアルコール度数を高め、劣化防止効果のあるホップを大量使ったことから生まれたビール。「APA/アメリカンペールエール」や「IPA/イングリッシュペールエール」よりも、アルコール度数が高く苦味が強いのが一般的だ。
『グランドキリン/IPA』は複数の個性豊かなホップが織りなす柑橘の爽やかさと甘く熟した香り。フルーティで華やかな香りとしっかりとした苦みが楽しめる1本。

まず、口に含むと豊かなホップの香りが口に広がる! 柑橘系の爽快感のある香りだ。そして、コクと程よい苦味が心地よい。和食に合うビールとのことで、焼き鳥などとは良く合うだろう。ポン酢ハンバーグとか、出汁を使った料理などとも相性がいいそうだ。

■白ワインのように華やか!
「グランドキリン ホワイトエール」

ホワイトエールは、ベルギー生まれのビールで、白濁した見た目。上面発酵(エール)酵母で造られたビールで、オレンジビールやコリアンダーなどのスパイスを使っているものが多く、華やかな香りがある。ビールが苦手な人でも飲みやすいスタイルだ。

『グランドキリン/ホワイトエール』は、ネルソンソーヴィンホップ由来の白ワインを思わせるフルーティな香りと、小麦麦芽を一部使用したやわらかな口あたりが特徴の1本。

白ワイン?本当に?と思っていたのだが、試してみると、確かに白ワインを彷彿される華やかな風味でおどろいた。
口に含んだ瞬間は、白ワインのようなさわやかな酸味が広がり、その後バナナのようなフルーティで甘い味わい、そして最後に白ワインのようにほんのりとした苦味とコクを感じた。

豊かなボディでオトナの味わいのIPL、豊かな香りのIPA、女性でも飲みやすいホワイトエールと、まったく違う味わいの3種。

好みで選ぶのはもちろん、3種揃えて気分や料理で飲みわけるのも楽しそう。
全国の酒類取扱店やオンラインストアなどで購入可能だ。