そばと言いながら、うどんのような麺、ポークのダシとカツオブシの旨味を合体させて出来上がる味わいは果てしなくラーメンに近い感覚。さながら豚骨ラーメンのように紅生姜を加えたりもする。
■目の前に海が広がりそうなすっきりおだやかなスープに、コシのあるプリプチ太麺、七味と紅しょうがが良い仕事をしている
明星食品『明星 御殿山監修 琉球古来そば』(80gうち麺65g・希望小売価格 税抜230円・2019年10月14日全国発売)は、古民家で味わう昔ながらの製法で作られる沖縄すば(そば)の名店として知られる「琉球古来そば 御殿山(うどぅんやま)」(本店:沖縄県那覇市首里)監修のカップ麺だ。
沖縄そばのカップ麺は今では珍しくないが、この『明星 御殿山監修 琉球古来そば』がすごいのは、本来沖縄に行かなければ食べられないお店の味を、再現していることだ。
ともすると夏の味として語られがちな沖縄そばだが、豚とカツオのハーモニーで生み出される旨味のおいしさは、別に季節を選ばず食べたくなるもの。ラーメンほどこってりしたくないが、うどん・そばほどさっぱりしたくないというときに最適なメニューなので、記者は一年中大好きである。
そして御殿山と書いてうどぅんやまと読むお店は、築150年以上の古民家を店舗として活用して展開している沖縄そばの中でもより古来の作り方に特化した名店である。なので心して食べたいと思う。
麺は明星ならではの優秀なノンフライ麺を使用して、かやく(チャーシュー、ねぎ)のみを投入した後、湯入れして5分待つ。フタを再度めくったら、まず麺をほぐそう。ノンフライ麺は余計なものを入れてしまうと固まってしまって、ほぐれにくくなってしまうからだ。
その後、カツオ感全開の粉末スープを溶かす、その後にあとのせかやくとして、特製七味、小ネギ、別袋の紅しょうがを投入する。この紅しょうががついていないとがっかりすることが多いし、ピリ辛感も欲しいので、この選択は非常にうれしい。
見ればスープが美しく澄んでいる。ふんわりと漂ってくるのは、豚とカツオの極上のハーモニー。これはお腹が鳴る。スープをひと口飲むと、すっきりしているのに旨味の洪水という不思議な感覚に襲われた。なんというか、実に平和でほっとするような味である。
そして麺にいくと、今度はプリッ、プチッという抜群の弾力感を味わえる。しっかりしたコシで、噛む喜びを与えてくれるタイプの麺。それが豚カツオ軍団の旨味と合わさって、実においしい沖縄そばの味わいになっている。
押さえに回る紅しょうがナイス、ピリ辛七味もグッド(可能ならこーれぐーすを付けてもらいたかった)。通常の沖縄そばよりもワンランク上の高級感を感じる上品なおいしさを楽しめた。幸せの味って、言っていいかな。
入手は全国のスーパー、コンビニエンスストアなどで可能だ。











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