エコであったり節約だったり目的はいろいろかもしれないが、断熱マイボトルを持ち歩く人の共通する悩みといえばその内部汚れ。手が入らないから、内側の茶渋などが気になる。
そもそも断熱ボトルの大半は、塩素系漂白剤(ブリーチ)での清掃はNGとされている。塩素は金属を腐食させやすくするため、内側が金属製のボトルには不適なのだ。その点、酸素系漂白剤ならボトルを傷めることなく、さらに環境も汚さずにキレイにできるが、一つ問題がある。酸素系漂白剤はそのまま使っても汚れ落ち性能が低い。マイボトルの清潔維持のために使用しても今ひとつキレイにならないのが問題だった。
それを解決するために、水筒などのマイボトル・メーカーとしてシェアの高いサーモスが立ち上がった。酸素系漂白剤を使うところまでは同じだが、電流を流してボトルと汚れに化学反応を強制的に起こし漂白するというのだ。
では、早速『サーモス マイボトル洗浄器』をセッティングしてみよう。白くて厚みのある短い円筒状になっているのが本体。
まず本体をサイドの爪を押しながら開ける。ここで必要になるのが単4電池3本。そう、電流を使うだけあって電池が必要。別売りなので『サーモス マイボトル洗浄器』を購入する際に同時に入手したい。また洗剤に関しても奨励されているのが専用の『サーモス マイボトル洗浄器用漂白剤』。とりあえずこの本体にも3回程度使用できるお試し用の漂白剤が付属しているので、これで試して使い続ける時に新たに『サーモス マイボトル洗浄器用漂白剤』を購入したほうがリスクは低いだろう。
そもそも考えてみると単4アルカリ電池3本で300円程度+『サーモス マイボトル洗浄器』3000円+『サーモス マイボトル洗浄器用漂白剤』600円で4000円近い出費。新しいマイボトルを買えるような気がしてならないが、まあ継続して使えばと納得することにする。
電池をセットしたら再び円筒状本体をカチッと組み合わせる。裏側に電線が這っているのを確認。水回りの作業なので、若干感電の危険に怯えながら作業。
さて汚れてしまったマイボトルを用意したら、そこに『サーモス マイボトル洗浄器用漂白剤』を投入。漂白剤に付いている計量スプーンで一回使用量の約6gを投入。350mlが基準となっているのでボトルサイズによって増減しよう。水を加えて粉を溶かしていく。
その状態で棒が底に接するように長さを調整しながら入れていく。本体をボトル口の上に乗せたら上部のスイッチをON。後は3分間待つだけ。電流が流れているということは触ると感電するのでは? と思ったが触ってもビリビリは来なかった。
終わってみると底に近いところでぶくぶく泡立っていた模様。中身をあけてみるとこの通り、汚れが浮いて出てきた。
そしてサッと水ですすいで中を見ると……、すごい! ピッカピカだ。まるで買ったばかりのような光沢のある美しい内部の光景に感動。これは気持ちいい。酸素系漂白剤でこの仕上がりは無い。やはり電気のおかげか。
ちなみに「※サーモス製以外のボトルでは洗浄効果が十分に発揮できない可能性があります。」との注意書きを発見。確かに他社製のマイボトルでは使えないものがあるようで、いろいろと試してみたところ使えないものは装着してスイッチ・オンしようとしても電源が入らない。
パッケージ裏に説明してあるのだが、どうやら本体裏側の電線が直接金属部分に触れないタイプのボトルだと反応しないようだ。従ってボトル口が口当たりの良い樹脂製になっているものなどはアウト。口径7cm以下というのはほとんどクリアできると思うし、容量800ml以下というのも同様。口元金属のみがありがちな障壁になる模様。その条件さえ満たせば、サーモス製でなくとも、タイガー製や象印製のボトルでも使うことができた。
また内部の表面仕上げがマットなタイプだとキレイにはなるのだが、サーモス製ボトルのようなピッカピカ感はないのも留意しておきたい。
清潔にこだわる人なら、そしてマイボトルを長く大事に使いたい人なら、購入当時のボトル内の輝きを再現するために購入するのは十分アリだと思う。もちろん4000円近くの初期投資は必要だが。
ランニングコストとしては、『サーモス マイボトル洗浄器用漂白剤』が150gで600円。これで500mlボトルを約16回洗浄できるとのこと。4人家族で使用するなら週一の洗浄で一ヶ月分か。ぎりぎり許せる範囲内かと思う。
せっかくマイボトルを持ち歩いても不潔で雑菌が繁殖するような状態では問題だ。この『サーモス マイボトル洗浄器/洗浄器用漂白剤』でクリーンなマイボトルライフを楽しみたい。











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