何とこの「お椀で食べるシリーズ」の開発背景には高齢化社会があった。シニア層が少しだけ食べたいときや、食事にもう一品加えたいときにちょうどいい小容量の麺と具材がセットで入っている上、お椀に入れてお湯をかければ出来上がる手軽さの両立。
■高齢化社会を背景に誕生した、ちょい食べの欲望にうってつけな少量サイズ。お椀で食べると味わいは果たして変わるのか!?
昔、気まぐれに「カップヌードル」をラーメンどんぶりにあけてみたことがある。するとその貧相なルックスに愕然とした。なので「カップヌードル」はカップも含めて「カップヌードル」なのだなあと思ってきた。
しかし真夜中に小腹が空いた時など、ちょっとだけ食べたい時がある。そんな時「カップヌードル ミニ」という手もあるのだが、あれはあれで面倒だし、フルサイズのものと同じ手間がかかるから結構億劫。ゴミも結構出るし。最近はゴミ出しに厳しい地域も多いので、かさばるカップ系のゴミは減らしたいという家庭も多いのではないか。
この日清食品『お椀で食べるカップヌードル 3食パック』(32gうち麺28g×3・希望小売価格 税抜230円・2017年9月11日発売)はそうした”ちょい食べ”需要ももちろんだが、小世帯のシニアが程よく感じる量に絞り込んだのがこの製品。確かに「カップヌードル」誕生は1971年(昭和46年)。その頃に働き盛りでカップ麺ライフを食べつけていた人はそろそろ後期高齢者となってもおかしくない。
そうなると食が細くなるのが通常。「カップヌードル」の麺量65gというのは、若者世代なら物足りない量かもしれないが、高齢者にとっては結構食べきれない量となってくる。「カップヌードル ミニ」という麺量30gの選択肢もあるではないかと思うかもしれないが、シニアは足腰が弱るのでゴミ量はなるべく減らしたいという側面もある。さらに麺量は2gしか減っていないのに、価格も安い。この『お椀で食べるカップヌードル 3食パック』は個別包装で3袋入りで230円なので、一食わずか80円弱というのはうれしい限り(カップヌードルミニは1個108円)。
そんな社会的背景を背に、それでは食べてみよう。使うのは味噌汁などに使うお椀。そこにおなじみのつるみのある麺の塊と、かやく入り粉末スープを入れ、お湯を注いで3分待つ。ところがフタをする必要はないそう。あれ? では今までのフタ閉め努力って、あまり意味がなかったのかなとモヤッとするが、待つ。
出来上がった。
確かに現役世代ならあっという間に食べてしまえる量。しかし熱いので一気に食べるわけにもいかず、少しずつ食べていると、結構満足感があるから不思議。何しろ本物だ。ただお椀で食べると風味は少しだけ違う。やはりあのカップが持つ紙・スチロール感がないので健康に良さそうな香りがする。気分はお吸い物の仲間。普段の食卓にもう一品という用途もアピールしている気持ちがよくわかる。
ただお腹が空いている時は非効率。きっとお代わりしてしまうから。3袋いっぺんに食べてしまったら、本家より量オーバーになってしまうので要注意。シニアだけでなく、夜中に発作的に「カップヌードル」を食べたくなりがちなダイエッターにもおすすめだ。
同時発売で「お椀で食べるチキンラーメン 3食パック」もあり。











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