あらゆるギャンブルに精通し、どんな場面でも貪欲に勝ちを狙う男・じゃい。馬券でマンションを買ったという芸能界屈指のギャンブラーが、人生を勝ち抜く極意を教えます。
【今週のお悩み・第167回】思い入れのある産駒の馬をどうしても応援してしまいます。これってどうなんですかね。(40代・男性・派遣社員)
* * *
今週は函館2歳ステークスと小倉記念。函館2歳Sは本命のブラックチャリスが2着も、1着のエイシンディード抑えておらず敗北。いや、何回やっても買えなかった馬だと思う。
小倉記念は本命シェイクユアハートが2着。3番手のイングランドアイズが勝利!対抗のラスカンブレスが、まさかの鼻差の4着。馬券は3連単750倍的中! でもラスカンブレスが3着なら1090倍! しかも推奨馬上位3頭の決着となれば、最高に気持ちが良かったなぁ。

質問に行きましょう!
これってどうなんですかねぇ? 至って自然な事だと思います。
どうしてもというのが気になりますが、思い入れのある産駒を応援するのは、競馬は血統のスポーツですし、長く競馬に接している人は割と多いのではないでしょうか?
僕自身も好きな馬の産駒は応援しがちです。ただ、応援するのと馬券に取り入れるというのは、はっきり分別しています。あくまで個人的にはですので、それを応援馬券として取り入れるのもアリだと思います。
せっかくなので今回は応援馬券について話しましょう。
競馬をやっていると、馬を好きになります。その中でも、例えばやたらと勝たせてくれた馬、強いから、逃げてる姿が好き、最後方からの追い込む豪脚が好き、見た目が好き、名前が好きなど、色んな理由で応援する好きな馬が誕生します。
中にはハルウララのような特例もあります。あまりに勝てなさすぎて当たらないという理由で交通安全のお守り的な感じで馬券を買う人もいましたね。好きな馬の単勝馬券を購入したら名前書かれた馬券が手元に残りますから、当たっても払い戻しをしないで記念に取っておく人も多いと思います。
流石にそこに大金を賭ける人はいないと思いますが、質問者のように思い入れのある馬、その産駒を馬券に取り入れる人も多いでしょう。それで当たれば尚更やめられないでしょう。

今週のギャンブル格言【愛を持つことも、時には鬼になることも、成功のためには必要なものである】
僕の場合はとにかく勝ちに拘(こだわ)るし、やらしい話ですがギャンブルに関しては損得を1番に考えます。
海外競馬なんかは日本馬と海外馬とオッズに歪みが生まれます。当然日本馬を応援しますが、オッズ妙味は外国馬の方がある場合が多いです。
例えばスポーツベッティングで日本とスペインがサッカーの試合をするとしましょう。ちゃんと予想してもしもスペインが勝つと思えばスペインに賭けるでしょう。日本を応援しますが、賭け金によってはスペインが勝つ方がうれしいということも起こるでしょう。その姿勢は非国民だと言われても仕方ありません。
ただ、あくまでも僕の場合はであって、日本は好きだし、競走馬も好きだし、質問者のような人は大切な存在で素晴らしいと思います。
ただ、仮にそのレースの出走馬が全頭好きな馬の産駒だったら全通り買うのか?という話にもなるので、愛を持って応援するのと勝つために非情になるのと、バランスを取るのもありかと思いますので、そこら辺は柔軟に。
☆じゃいさんに相談したい悩み事を募集します! ペンネーム・性別、相談に必要な情報(年齢や職業など)があればそれも明記し、以下アドレスまで相談内容をメールでお送りください。じゃいさんが「ギャンブル的思考」でアドバイスします!
【jay_sodan@shueisha.co.jp】まで!

じゃい
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には9370万円の馬券を的中させたことも。『稼ぐメンタル ギャンブルで勝ち続ける「ブレない」心の作り方』(KADOKAWA)など著書も多数。
構成・撮影/キンマサタカ