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セックスするとなったら体型は関係ない。むしろ『こんな僕とセックスしてくれてありがとう』という気持ちでいっぱい」と話すラランド・ニシダさん

小説家としても活躍しているお笑い芸人・ニシダ(ラランド)が、ファンの方々とただただセックスの話をしていくシリーズ連載「ラランド・ニシダと『みんなのセックス大全!』」。

特にお悩みには答えないし、何かしらの答えも出さないし、ジャッジもしません。ただただ、セックスの、話を、していきます。

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――前回、前々回に引き続き、Aさん(30代、女性)にお越しいただいています。Aさんは気になることがあるそうです。

Aさん なんか"性的に刺さる見た目"と、"恋愛で好きになる見た目"って違ったりしませんか?

ニシダ ほう?

Aさん 私の場合、性的に惹かれる見た目って「スッとした目つきの塩顔っぽい細身の男性」なんですけど、恋愛対象となると「黒目が大きくてかわいらしい顔立ちなのにマッチョな男性」が好きなんですよ。ニシダさんはどうですか?

ニシダ なるほど~。そもそも僕は見た目にあまり頓着がないタイプだと思うんだけど、恋愛のときのほうが選考ステップが多い感じはありますね。

Aさん 選考ステップですか。

ニシダ 恋愛は一次選考、二次選考と重ねて最終面接まである。一方で、セックスだけだったら、別になんだっていいっちゃいいというか。

Aさん あー。

ニシダ 恋愛となると、相手のいろんな部分を見て総合的に判断しなくちゃいけないと思うけど、セックスをするだけなら、表情の豊かさとかリアクションの良さが最重要項目になると思う。

Aさん でも、ニシダさんの言うことわかります。私の守備範囲でいうと、恋愛対象となる人は小さな円だけど、性的な対象となる人となると、それがひと回り大きくなって、その部分に「スッとした目つきの塩顔っぽい細身の男性」がいるんだと思います。

ニシダ ど真ん中は「黒目が大きくてかわいらしい顔立ちなのにマッチョな男性」なの?

Aさん そうですね。今思えば、これまで関係を持ってきた人で多かったのが塩顔の細身男性だったのかも。それが自分の性癖だったのか、それで自分の性癖がそれだと思っていたのか......。

ニシダ 帰納か演繹かみたいな(笑)。でも、Aさんはマッチョに性的魅力を感じるんじゃなくて、細身の人に性的な魅力を感じるんですね。逆のほうが一般的な気もするけど。

Aさん 正しくは細マッチョかも。やっぱり男性を感じたいみたいなところがあるのかもしれません。ハグしたときにちょっと薄いと心もとなく感じちゃうというか。厚みがあるほうがうれしいです。

ニシダ なるほど。筋肉があるほうが男性を感じるってことか。

Aさん はい。あまり関係値がない相手とそういう流れになったときも、ハグした瞬間に「薄いな」って感じてちょっとテンション下がったこともあったし、薄さを感じて恋愛に発展しなかった人もいたので。

ニシダ そうなんだ。太っている人は?

Aさん 太ってる人とはしたことがないからわからないんですけど......。でも、痩せてるよりはちょっと太ってる人のほうが好きかもしれません。

ニシダ じゃあ「痩せてる<太ってる<マッチョ」?

Aさん そうですね(笑)。ニシダさん的にセックスにおける見た目ってどうですか?

ニシダ うーん。男性側って、実は見た目をあんまり気にしてないこと多い気がする。

Aさん え、本当ですか?「この人ちょっと太ってるな」とか、逆に「この人はお腹のラインがいいなあ」とか思わないんですか?

ニシダ いや、思わないですね。「セックスするぞ」ってなった時点で体型とかはあまり関係なくなるというか。

「私、太ってるよ」って女性が言ってても、別に太ってていいし、関係ないしって。胸が思ってたより小さいとか、下着がバラバラとか、まったく気にならない。

Aさん えー、体形とか下着とかばっかり気にしちゃう(笑)。

ニシダ 男性は女性の体型よりも、セックスへのノリの良さにグッときてそう。

もちろん、グラビアやAVとかを見るときには「胸が大きいほうが好き」みたいな好みはあったりすると思うけど、実際するってなったら「爆乳じゃなきゃ」とか「細身の女性じゃなきゃ」みたいなのはないんじゃないかなあ。

すごいプレイボーイの人とかだったらあるのかもしれないけど、自分はそんなにモテてきたタイプじゃないから「こんな僕とセックスしてくれてありがとう......」みたいな気持ちのほうが強い。

【性の対談連載:ラランド・ニシダと『みんなのセックス大全!』】「セックスするとなったら体型は関係ない。むしろ『こんな僕とセックスしてくれてありがとう』という気持ちでいっぱい」
ラランド・ニシダさんと対談相手のAさん(30代、女性)

ラランド・ニシダさんと対談相手のAさん(30代、女性)

Aさん 私、人より胸が大きいほうなんですけど、昔はそれがすごくコンプレックスで。

自分が他者に抱いてもらいたい印象よりも「胸が大きい」というのが先に来るのがイヤで、隠すようにしてたんですね。

でも、年を重ねてきて、もしかしたら胸が大きいのって長所だったのかもなって思ってきたんです。

胸の大きさを生かす服とかを着ていたら、もしかしたらものすごいイケメンとできたかもしれないって(笑)。

ニシダ まあ確かにね(笑)。

Aさん でも、話を聞いていたら、胸が大きくても関係ないじゃん!って思いました。

ニシダ あ、でも、谷間が見える服を着ていたら、誘われる数は絶対に増えたは増えたと思う。その段階はまた別なんですよ。

セックスすることが確定した時点で体型は関係なくなるけど、セックスするかどうかは別の選考ステップがあるから。

Aさん なるほど。でも、実際やるとなると関係なくなっちゃうんですね。

ニシダ そうね。

Aさん じゃあ胸が大きいのってあんま使えないんだなあ(笑)。

ニシダ いや、もちろんイヤじゃない。イヤじゃないし、「ありがてえな」とは思うけど(笑)。

でも、体型よりも「話し方が上品」とか、そういうこまごました要素のほうがセックスでグッとくる要素になってくるんだと思う。

――では、最後にAさんが「私しかやってないかも」っていうプレイってありますか? 

Aさん テクニックというほどじゃないんですが......AVでよく見る体勢で、男性が寝てて、私が横に寝て、上目遣いで乳首を舐めながら、ちょっと胸も見せつつ下を手で触る、みたいなのはよくホメられました。胸が大きいから迫力あるらして。

ニシダ あー、なるほど。人にもよるかもしれないけど、男性は画力があるほうがうれしいと思うのかもな。

AVっぽいものに興奮するように訓練されちゃってるから、見覚えがある構図にグッと来るんだろうなあ。

Aさん あと、セックスする前はあえて引いた姿勢を取るっていうのもやります。飲み会とかでほかの女性が男性の腹筋を触るノリになっても、私は頑なに触らない、みたいな。

でも、実際するってなったら「いやらしいこともできますよ」感を出すっていう。

ニシダ それはすごく戦略的でいいと思う。

Aさん いやー、ニシダさんとこんな話ができるなんて......! 現場にもまた通うので、今後ともよろしくお願いします!

ニシダ こちらこそありがとう! 待ってます!

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■ニシダ(ラランド)

1994年7月24日生まれ、山口県宇部市出身。2014年、サーヤとともにお笑いコンビ「ラランド」を結成。著書に小説集『不器用で』『ただ君に幸あらんことを』(いずれも角川書店)

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撮影/鈴木大喜

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