今年3月にNHKを退局して、4月からフリーアナウンサー、タレントとして活動の幅を広げる才媛、中川安奈が8月25日(月)発売『週刊プレイボーイ36号』の表紙&巻頭グラビアに登場。
バラエティ番組での大胆コメントやSNSにアップする写真が即座にネットニュース化されるなど、大きな注目を集めている。
■ポジティブで楽しいことが好き
――フリー転身後は多方面で活躍する中、初グラビアで表紙を飾っていただきました。週プレを選んでもらって感謝です!
中川 こちらこそ貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。人生初なので、カメラを向けられて最初は照れてしまって(笑)。スタッフの皆さんがアドバイスしてくださって、こんな雰囲気かなと自分なりに挑戦してみました。答え合わせのようにパソコンの画面上で写真を見たら、自分の知らない表情ばかりで大きな発見がありました。
――いろいろな表情があって、初めてだとは思えない仕上がりです。
中川 大学時代はダンスサークルに入っていたので「表情を作りなさい」と教わっていて。もしかしたら、そのときの感覚を思い出してできたのかもしれないです。
――今回の初グラビアは、どんな思いでオファーを受けていただけたんですか?
中川 今年4月からフリーになったので、アナウンサーの枠にとらわれないお仕事にも挑戦してみたいと思っていたんです。肌の露出に不安はありましたけど、当日はノリノリでやらせていただきました(笑)。
――撮影は小田原ロケと都内スタジオの2日間。印象に残っていることはありますか?
中川 皆さん優しくて、アットホームな雰囲気にしていただけたことがありがたかったです。
――確かに、スタイルの良さが際立って公共の場では目立っちゃいそうです。
中川 海外で着るなら気にならないんですよ。10歳から4年間、プエルトリコというカリブ海の島に住んでいたんです。タンクトップにショーパン、ヘソ出しが当たり前だったんですけど、NHKで9年間働いて程よいファッションを意識するようになりました。それがグラビアの撮影で、今まで隠れていたラテンの魂が......(笑)。
――騒ぎ始めましたか。中川さんの明るくポジティブな性格はプエルトリコの影響から?
中川 小さい頃から陽気でしたけど、そこから磨きがかかったかもしれません。すぐに踊り出すし、レゲトンやサルサなどラテン系の音楽が至る所でかかっているような島でした。自分らしい表現をしなさい、みたいな意味の英語で「Express yourself」というフレーズがあって。
■〝えいやっ!〟の精神で挑戦
――大学時代はミス慶應ファイナリストや学生キャスターとして注目され、2016年4月、NHKに入局。アナウンサーを目指したきっかけはなんだったんですか?
中川 プエルトリコではCNNをよく見ていて、そこで女性キャスターに憧れたことがきっかけです。海外の方って、足や腕を組んだりペンを回したりしながら、ナチュラルな姿でニュースを伝えるんですよ。自分の意見をしっかり述べて、解説者と話し合う姿がカッコいいなと心に残っていて。日本だと考えられないじゃないですか。
――足を組むだけで叩かれそうですね。それこそ、局アナ時代は服装など身なりも厳しかったんじゃないですか?
中川 社会人6年目まではセーブしていました。ダイバーシティのような時代の変化に合わせて、少しずつリミットを外して。インスタを始めた頃には、「個性を大切にしていこう」とダメージデニムやアクセサリーなど自分の好きなものを身に着けて出勤するようになりました。
――周りから注意されなかったですか?
中川 「バカンスみたいな格好で来たね」って突っ込まれるくらいでした(笑)。気にしないことにして、「これが私なので!」くらいのテンションでしたね。
――NHK時代は秋田放送局、広島放送局での勤務を経て、地元の東京に戻ったのは2020年でした。
中川 幼少期から海外に住んだり帰国したりを繰り返し、東京を離れて生活することが多くて。それでも東京に戻れば、やっぱりホーム感があるんです。転勤があるのも覚悟して入局したんですけど、準備段階ではブルーな気持ちになることもありました。
ただ、行っちゃえばエンジョイしちゃうんですよ。心配でソワソワしたり、やったー!ってワクワクしたり。そんなアップダウンが生きがいになっているので、安定思考ではなくて。 〝えいやっ!〟の精神で挑戦していくのが私のスタイルだと思います。
――今年3月には9年間勤めたNHKを退局。どのタイミングで決断されたんですか?
中川 今年1月の中頃、担当していた番組『サンデースポーツ』を卒業することになったんです。以前からフリーに挑戦したい考えもあったので、これを機に本格的に動き出しました。ノープランのまま急に決めて、走り出してしまった感じです。
――今年思い立って4月からフリーとはかなり急ですね。
中川 今までは義務教育から高校、大学、就活という当たり前の流れに沿ってきたので、初めて自分で踏み出した感覚です。流されやすいタイプなので、ほとんど相談もしなかったです。背中を押してくれるだろうって人にしか話さないで、戻れないところまで決まってから報告しようと思っていました。
――アナウンサー10年目の節目として考えた部分も?
中川 ありました。独身ですし、エネルギーがあり余っているうちに走り出したほうが、乗り越えていけるかなと思って。
――最近はバラエティ番組に多数出演し、タレント業も絶好調。恋愛観など自分自身のことを話す機会が増えている印象です。
中川 出演前にアンケートを書く作業があるんですけど、恋愛系はびっくりするくらいスラスラ書けるんですよ。番組で「合コンに行ったことある?」って質問をされたときも、私は迷わず手を挙げたのですが、自分でもこうした場面で臆せず発言できることに少し驚きました。これまでの経験の中で、自然とそういう姿勢が身についたのかもしれません。
――番組では楽しそうに見えますが、不安もありますか?
中川 収録前は不安で緊張もありますけど、始まればノリノリなことが多いです(笑)。
――では今後、どんなことに挑戦していきたいですか?
中川 今回の撮影、すごく楽しかったです。もしまた機会があるなら写真を撮っていただけるお仕事もやりたいですね。ほかにはまだ未経験ですけど、お芝居です。せっかくフリーになったので、やったことがない新しいジャンルにも積極的にチャレンジしていきたいです。
スタイリング/筒井葉子(PEACE MONKEY)
ヘア&メイク/加藤志穂(PEACE MONKEY)
■中川安奈(Anna NAKAGAWA)
1993年10月22日生まれ 東京都出身
特技=英語、スペイン語(トリリンガル)
趣味=ゴルフ、ダンス
〇2016年、NHKにアナウンサーとして入局。初任地はNHK秋田放送局で3年近く勤務。2019年から1年間、NHK広島放送局で勤務後、2020年に東京アナウンス室へ。『サンデースポーツ』や『あさイチ』、『ひむバス!』などのほか、東京オリンピック2020の中継キャスターも担当した。2025年3月に同局を退局。4月からホリプロに所属して、フリーアナウンサーやタレントとして活動の幅を広げている。
公式Instagram【@nakagawa.anna1022】

中川安奈デジタル写真集『慈愛の人』
取材・文/釣本知子 撮影/菊地泰久