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『定額制夫の「こづかい万歳」 ~月額2万千円の金欠ライフ~』を連載中の吉本浩二先生
3年連続でインフレが続いており、収まる気配もナシ。おまけに賃金は待てど暮らせど上がらない! 国や勤め先に期待してもラチが明かない!

そんな不安な世情のなかでも、月2万1000円のお小遣いでも人生を楽しんでいるのがマンガ家の吉本浩二先生だ。

これまで週プレNEWSでは、節約術や財テクを駆使した【超最新版"国宝"級のちまちま節約術&財テク35連発】(全7回)を紹介してきたが、最後に吉本先生に前向きに節約をエンジョイするコツを聞いてみた。

月のお小遣い2万1000円のマンガ家・吉本浩二先生が、物価高騰でもつらさを感じない理由「誰かと比べると、お金はいくらあっても足りない」

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若い頃の僕は、節約なんてまったくできない人間でした。

それが12年前に結婚し、家族ができると月3万円のお小遣い制が始まり、子供がふたりになったときには2万1000円になりました。

大変そうだと思うかもしれませんが、僕にとっては誰かに管理してもらうのって、むしろすごく楽なことなんです。

僕はマンガの取材で、限られたお小遣いで人生を楽しんでいる「こづかい超人」たちにお会いするんですけど、皆さん他人と比べないのが共通していると感じます。誰かと比べて「あれが欲しい」と思い始めると、お金はいくらあっても足りないですよね。

でも、お小遣いという制限があることで、その競争から自然と下りられるんです。そして制限があるからこそ、自分が本当に好きなものだけに集中して、少ないお金でも工夫して楽しめる気がします。

最近は「物価高騰で大変では?」なんて聞かれますが、実は僕、あまりつらいとは思わないようにしているんです。

確かにお菓子の値段を見てびっくりすることはあります。でも、値上がりしたスーパーカップを食べてみたら、ちょっと高級なアイスクリームになった気がして、なんだか前よりおいしいと感じるんですよね。

価格が上がったと嘆くのではなく、物の価値が上がったんだって考えて、その分ありがたく味わうほうが、なんかトクじゃないですか(笑)。

月のお小遣い2万1000円のマンガ家・吉本浩二先生が、物価高騰でもつらさを感じない理由「誰かと比べると、お金はいくらあっても足りない」
月のお小遣い2万1000円のマンガ家・吉本浩二先生が、物価高騰でもつらさを感じない理由「誰かと比べると、お金はいくらあっても足りない」
月のお小遣い2万1000円のマンガ家・吉本浩二先生が、物価高騰でもつらさを感じない理由「誰かと比べると、お金はいくらあっても足りない」

●吉本浩二 Koji YOSHIMOTO 
1973年生まれ、富山県出身。著作に『ブラック・ジャック創作秘話 ~手塚治虫の仕事場から~』(宮﨑克原作、秋田書店)、『ルーザーズ ~日本初の週刊青年漫画誌の誕生~』(双葉社)などがある。現在、『モーニング』(講談社)で『定額制夫の「こづかい万歳」 ~月額2万千円の金欠ライフ~』を連載中

取材・文/伊藤将史 撮影/鈴木大喜 イラスト/吉本浩二

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