新型iPhoneは例年以上に注目度が高め!
今年も新モデルが登場したiPhoneとPixelシリーズ。両シリーズの新機能や購入方法、そしてiPhoneシリーズでのeSIMの設定方法などなど、機種変を検討中のユーザーが気になるお役立ち情報を一挙紹介です!
*価格はいずれもオンラインショップで機種変更した場合の9月16日時点。
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■iPhone 17の1円販売が登場!
9月19日から販売を開始した「iPhone 17」シリーズ。そして、8月28日に発売され、キャリアのキャンペーンでの超得価格が注目の「Google Pixel 10」シリーズ。
それぞれの推しポイントや買い方、そしてiPhone 17シリーズとAirで超重要となる「eSIM」の運用など、絶対に失敗しない方法とは? ITジャーナリストの法林岳之(ほうりん・たかゆき)さんにお聞きします!
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――今年のiPhoneはナンバリングの新モデルとなる17シリーズと、完全新規の「iPhone Air」が発売。まず、現在ECなどで品切れ状態で、ユーザー的に最も注目度の高い17シリーズのポイントとは?
法林 iPhone 17はディスプレーに注目です。画面サイズは昨年モデルのiPhone 16から0.2インチ拡大され6.3インチに。
そして、各種コンテンツを滑らかに表示する指標であるリフレッシュレートが120Hzとなり、動画やゲームはもちろん、SNSのタイムラインの文字も見やすくなりました。
さらに画面の明るさが最大3000ニトとなり、日差しの強い屋外での視認性が格段に向上します。

iPhone 17(Apple/12万9800円~) iPhone 17の画面サイズは6.3インチ。そしてリフレッシュレートがこれまでの倍の120Hzに大進化。これにより動画、ゲーム、そしてSNSのタイムラインのスクロールがより滑らかな表示に! Apple純正のショルダーストラップ「クロスボディストラップ(9980円)」も登場
――これは日常使いで快適になる良アップデート! 見た目は16と変化なしのカメラはどうでしょうか?
法林 背面の超広角レンズ、そして使用頻度の高いインカメラの画質が向上しました。それにバッテリーの持ちも、動画再生なら16と比べ8時間もアップ。
今回の17は日常使いで使用頻度の高い部分の性能をブラッシュアップしたモデルとなっていますね。
――では、キャリアの販売価格面ではどうでしょう。
法林 ソフトバンクは1円販売です。これは約2年後に端末をキャリアに返却する端末購入プログラムの「新トクするサポート+」を利用した金額で、12ヵ月間の支払いが「1円/月」、それ以降は「4439円/月」となり、プログラム利用料金も合わせた総額が7万5280円。
月1円購入はMNPだけでなく機種変更でも可能なので、現在ソフトバンクを利用中のユーザーにも買いやすいと思いますね。
――NTTドコモ、auの端末購入プログラムは?
法林 NTTドコモは総額7万6340円(3319円/月)、auは総額6万5000円(2862円/月)となっています。この価格帯だと、キャリア以外での購入方法も検討対象になります。
――どんな購入方法ですか?
法林 Appleの直販なら12万9800円の256GBモデルが3605円/月の36回払いで購入できます。同じiPhoneを2年以上利用する場合は、総額ではこちらのほうがオトクになることが多いです。購入検討時はApple直販もチェックしてみましょう。

iPhone 17 Proシリーズ(Apple/17万9800円~) 画面サイズが6.3インチのProと、6.9インチのPro Maxがラインナップ。蒸気冷却機能であるベイパーチャンバーが搭載され、真夏の屋外での動画撮影や長時間のゲームプレイなどでもフリーズせず、安定した動作ができる。カメラはメインが8倍光学ズームで、インカメラの画質も強化された
――一方、上位機種である「iPhone 17 Pro」の気になる機能は?
法林 画面サイズは6.3インチと、Pro Maxの6.9インチの2種類。こちらもリフレッシュレートが120Hzで最大3000ニトになっています。
そして、Apple側がウリとしているのが、蒸気冷却システムである「ベイパーチャンバー」の採用。夏場の動画撮影やゲームの長時間プレイなどで、本体の発熱によるフリーズを予防するシステムです。
通常はゲーミングスマホと呼ばれる端末に搭載されるシステムで、Appleがこのようなマニアックな機能をアピールするのは"らしくない"と感じましたね(笑)。

――一般的なユーザーには無印の17で十分な感じですかね。
法林 はい。17も画面の明るさが最大3000ニトになったことで、屋外での視認性が悪いというこれまでの弱点を克服していますから。
――そして、とにかく薄い「iPhone Air」もありますが、これは?
法林 Appleにとって大きな意味を持つモデルです。近年、ライバルメーカーは縦、もしくは横に折り畳めるフォルダブルスマホに注力しています。これを開発するためには、スマホ本体を薄型化できる技術が必要不可欠。
つまり、"折り畳みモデルのメドが立った"ことが推測できます。業界では2026年にAppleが折り畳みスマホを発売するという説が濃厚です。
――Airは実験的な端末でユーザーを選びそう......。
法林 AirのチップセットはProシリーズと同じだけど、カメラは単眼レンズ。そして、バッテリーは無印の17より容量が少ない。一般的なユーザーには、その薄さ以外にメリットを感じないかもしれません。

iPhone Air(Apple/15万9800円~) Appleにとって超重要な薄型モデル。画面サイズは6.5インチで最薄部は5.6㎜、重量165g。カメラは単眼だが、光学2倍ズームに対応。チップセットは17 Proシリーズと同じA19 Proチップが搭載され、3Dゲームもサクサク動作。小型でも最大27時間の動画再生が行なえるバッテリー性能を誇る新しいiPhone
――iPhoneシリーズ全体の生成AI機能はどうでしょうか?
法林 すべての新モデルがApple独自の生成AI「Apple Intelligence」に対応しており、9月16日に配信された「iOS 26」から「ビジュアルインテリジェンス」が利用できるようになりました。
スクショした画像からの検索や翻訳ができ、日本語にも完全対応しています。ただ、電話やFaceTimeの通話を翻訳する「ライブ翻訳」は日本語非対応になっています。
■Pixelは100倍ズームを搭載!
生成AI機能が充実したスマホといえば、Googleからは新モデルとなる「Google Pixel 10」シリーズが8月28日に発売。ネットやテレビで広告がヘビロテされる同シリーズの推し機能や価格面もチェックしていきましょう。
――Pixel 10シリーズの注目ポイントは?
法林 やはり生成AI機能である「Gemini Live」です。テキストでなく、音声メインでプロンプトができ、スマホとの相性が良い。画像からの検索や翻訳、そしてイラストなどの生成なども簡単に行なえます。
また、AI機能はカメラ性能にも反映されており、それがProとPro XLの100倍ズームです。

Google Pixel 10(Google/12万8900円~) 通訳や翻訳、画像や動画の編集など、日常で使える生成AI機能が大充実のモデル。画面サイズは6.3インチで最大リフレッシュレートは120Hz。カメラは光学5倍、最大20倍ズームが搭載され、アングルや撮影モードなどを指示してくれる新AI機能「カメラコーチ」を搭載!
――100倍って!
法林 通常、デジタルズームで撮影すると細部が不鮮明になりますが、この部分をAIが生成することで100倍ズームを実現しました。これは、お子さんの運動会や推し活などで活用できる機能でしょう。
また、「カメラコーチ」では撮影時にAIが被写体を認識し、最適な構図や撮影モードを指示してくれる機能も実装されました。各種検索やカメラ機能などで、AIを意識せず簡単に使いこなせるのがPixel 10シリーズの魅力です。
――気になる価格面はどうでしょうか?
法林 ソフトバンクはやはり1円です(笑)。これはiPhone 17と同じで、「新トクするサポート+」を利用して12ヵ月間の支払いが「1円/月」。
NTTドコモは総額7万1610円(3113円/月)、auは総額5万6300円(2447円/月)と、価格的にはiPhone 17と近くなっています。


左からPixel 10、Pixel 10 Pro(17万4900円~)、Pixel 10 Pro LX(19万2900円~)
――Googleの直販はどうでしょうか?
法林 Appleと違い、分割支払いは24回までで、定価12万8900円(5371円/月)。Google直販、キャリア共にキャンペーンを頻繁に行なうので、その時期を狙うのが良いでしょう。
――大手ECの販売は?
法林 Pixel 10シリーズの公式販売は、Google直販のみ。一方、AppleはiPhone 17シリーズから、アマゾンでの公式販売がスタートしています。
アマゾンは「Amzon Mastercard」(年会費無料)を利用すれば4%還元なので、意外とオトクになっています。また、分割払いに対応しているのも注目ですが、分割の場合はポイント還元がなくなるので要注意です!

17シリーズ、AirのアマゾンでのApple公式販売がスタート。アマゾンでは旧端末の買い取りサービスも行なっているが、これには問題もアリ!?
――しかも、アマゾンは旧端末の買い取りもスタートしているじゃないですか!
法林 アマゾンの買い取り額は低め。これを利用せず、まずはスマホの中古専門店で見積もりを出すのが正解です。
■iPhoneのeSIMはどうする?
――iPhone 17シリーズ、Airで注目されるのが、eSIM専用端末になったこと。機種変更前に準備することはありますか?
法林 現在、利用中のiPhoneを物理SIMで運用している場合は、これを事前にeSIMに切り替える「eSIMに変更」を必ず行なっておく必要があります。

(左)17シリーズ、Airを利用するには、現在使用中のiPhoneシリーズで事前にeSIMを設定する必要がある。まずは【設定→モバイル通信】を表示。(中)モバイル通信を表示し下にスクロールすると、通信事業者がeSIMに対応している場合は「eSIMに変更」という項目があるので、こちらを選択。(右)選択後はeSIMに変更の設定画面が表示されるので、画面下の「eSIMに変更」をタッチすれば設定できる
――それ、超重要事項!
法林 キャリアのショップでも「eSIMに変更」の手続きをやってもらえますが、有料になります。なので、iOSの【設定→モバイル通信→eSIMに変更】から事前に設定を行ないましょう!
――例年以上に注目度が高めの新型iPhone。今年をスルーして来年登場が噂される折り畳みiPhoneを狙っちゃうのもありですよ!
取材・文/直井裕太 写真/Apple Google 法林岳之