あれからどうなった? 市川紗椰の"偏愛コンテンツ"を最新アッ...の画像はこちら >>

『週刊プレイボーイ』で連載中の「ライクの森」。人気モデルの市川紗椰(さや)が、自身の特殊なマニアライフを綴るコラムだ。

今回は「アップデート情報」について語る。

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最近コラムで取り上げたトピックスに、いくつか進展や新情報があるのでアップデートさせてください。

まずは、NHKの番組『びじゅチューン!』。子供向けながら、大人が見ても楽しいシュールな美術番組です。有名な絵画や彫刻作品をベースにした笑えるアニメーションとオリジナルソングを楽しめる素晴らしい番組で、今までは公式YouTubeに全話上がっていました。それがなんと、9月末をもって公開終了となりました。NHKのコンテンツをNHK ONEという新サービスにまとめるためだそうですが、ショックです。ふとしたときに見てたし、子供のために曲だけ流してた親御さんも多いのに......。

背景には、受信料で成り立っている公共放送ならではの事情があるそうですが、2000万回以上再生されている動画もある『びじゅチューン!』、見るハードルが上がるのはもったいなさすぎます。作詞・作曲、アニメーション、歌、すべてを手がける生みの親の井上涼さんも、ご自身のSNSで報告していましたが、その投稿に添えられた人気キャラクター、委員長の「ヴィーナス」の物憂げな表情は印象的でした(いつもと同じ顔だけど)。

明るいニュースだと、以前に絶賛したApple TV+のオリジナルコンテンツが、エミー賞を席巻しました! 特に、大好きなSFスリラー『セヴェランス』は、ドラマシリーズ部門の主演女優賞や助演男優賞など計8賞を受賞! ドラマ作品として今年最多の受賞数です。さらに、素晴らしくクレバーなコメディ『ザ・スタジオ』も、初年度のコメディシリーズとしてエミー賞史上最多の合計13冠に輝く新記録を樹立。

ほかにも、スパイドラマのヒット作品『窓際のスパイ』がドラマシリーズ部門の監督賞を受賞したり、全体で22のエミー賞を獲得。すごい勢い。

Apple TV+といえば、映像的にも内容的にも良質なオリジナルコンテンツを送り出してるストリーミングサービス。じっくり丁寧に作ってるのが特徴です。クオリティがめちゃくちゃ高い分、お金もめちゃくちゃかけてることで有名ですが、「お金をかけたかいがあって良かったな」とよけいなお世話的に安堵(あんど)しています。まだまだ日本では知名度が低いですが、良質な映像が好きな人には本当にオススメ! 特に『セヴェランス』! SFとしての設定の絶妙さ、ミステリーとしての奇妙さ、セットや風景の映像美。すべてピカイチです。ハリウッドやポップカルチャー、風刺が好きだったら『ザ・スタジオ』も。

続いては大相撲。日本相撲協会の力士プロフィールが更新され、各関取の一問一答コーナーもしれーっとアップデート。関取衆の最近の好きな食べ物や、座右の銘が更新されました。おかげで、ウクライナ出身の安青錦(あおにしき)関の好きな歌手が「河島英五」だということや、朝紅龍(あさこうりゅう)関が応援しているアスリートが「俺」だと知れたり、うれしい限りです。

ちなみに、好きな音楽に玉置浩二さんを挙げてる関取が多かったですが、豪ノ山関の回答は『田園』とピンポイント。玉置さんのほうじゃなくて、ベートーベンの交響曲第6番という可能性もあるので、いつか本人に確認したいですね。

●市川紗椰
1987年2月14日生まれ。米デトロイト育ち。父はアメリカ人、母は日本人。モデルとして活動するほか、テレビやラジオにも出演。著書『鉄道について話した。』が好評発売中。相変わらず、『びじゅチューン!』の曲をスナックで歌って引かれてる。公式Instagram【@sayaichikawa.official】

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