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セックスにおける射精は、花火大会でいう最後の大玉」と話すラランド・ニシダさん

小説家としても活躍しているお笑い芸人・ニシダ(ラランド)が、ファンの方々とただただセックスの話をしていくシリーズ連載「ラランド・ニシダと『みんなのセックス大全!』」。

特にお悩みには答えないし、何かしらの答えも出さないし、ジャッジもしません。

ただただ、セックスの、話を、していきます。

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【No.015】

――前回に引き続き、ゲストは30代女性のPさんです。結婚、出産を経てセックスレスになり、女性用風俗を注文したんですよね。

Pさん それで夫が出張しているときに頼んでみたんです。で、最初にカウンセリングを受けるんですよ。

今の性に関する悩みとか、どういうのが好きかとか、外イキはしたことあるか、中イキはしたことあるか、みたいな。全部聞かれるんです。

ニシダ へー、面白い。

Pさん どのくらいいじめられるのが好きかとかもちゃんと聞いてくれて、本当にやめてほしいときに使う言葉も決めておくんです。

ニシダ あー、いわゆるセーフワードってやつですね。

Pさん 面白かったのは、哺乳瓶を温めるミルクウォーマーという機械があるんですけど、それにローションとウーマナイザーを入れて温めてて。

ニシダ すごい。

おもてなしだ。とても丁寧な印象を受けますね、カウンセリングも含め。

Pさん そうですね。女性は「心で濡れたい」みたいな人が多いだろうから、安心感のためのケアがしっかりしているんだと思います。

男性用風俗がどんなものかはよく知らないんですけど、女性は最後に"出す"みたいなのがないから満足度が違う場所にあるというか。

ニシダ なるほど、安心感が快楽に直結しますもんね。男性用風俗にはカウンセリングとかほとんどないんじゃないかな。「これはしたくない」とかをすり合わせることはないと思う。

Pさん もう速攻シャワー浴びて、みたいな?

ニシダ 多くの場合はそうだと思います。女性用風俗はカウンセリングを終えたら、すぐプレイに入るんですか?

Pさん カウンセリングが終わったら、私がうつ伏せで寝転んで、その人が背中とかをマッサージしてくれました。「張ってるね~」みたいな。

その手がだんだんときわどい所に行って......後半は口とか手でしてくれて......お腹を殴られて。

ニシダ お腹を、殴られて......?

Pさん 私が頼んだ男性が、お腹殴り系の人だったんです。

ニシダ お腹殴り系......?

Pさん ドSを売りにしてる人だったんです。お腹殴り師というか。

ニシダ お腹殴り師だったんですね......? じゃあ挿入はないけど、舌で舐めるとか指を入れるとかはあったんだ。

Pさん ありました。でもやっぱり挿入がないとなあ......って思いました。

ニシダ それは気持ち良さ的に?

Pさん いや、どちらかというと「ゴールが見えない」って感じですね。

セックスって、たいてい男性の射精が終了の合図になるじゃないですか。でも、挿入がないと、男性の射精なしで終わらせなきゃいけなくて。

私としては、何度も軽くイっていたので十分だったんですけど、女性の終わりってわかりにくいから、相手が「もっと頑張らなきゃ」ってなっちゃって。

私もそれに応えなきゃって、ちょっと変に気を使わなきゃいけなくて。だから心の底からは満足できなかったんですよね。

ニシダ あー、なるほど。

Pさん 男性の射精って、早すぎるとかじゃなければ、こちらとしてもいい区切りになるんですよね。

挿入がないと、なんて言うか、花火大会で最後の大きな花火が上がらずに、小さな花火がパラパラと上がり続ける感じ......というか。

ニシダ 「いつが終わりなんだろう、この花火」ってときありますもんね。そうか、最後の大玉が上がらないとなのか。

【性の対談連載:ラランド・ニシダと『みんなのセックス大全!』】「セックスにおける射精は、花火大会でいう最後の大玉」
ラランド・ニシダさんと対談相手のPさん(30代、女性)

ラランド・ニシダさんと対談相手のPさん(30代、女性)

Pさん そうなんですよ。大きな花火が上がれば、「よし帰るか!」ってなるけど、小さな花火だけだと帰りづらいじゃないですか。

私自身、男性が想像するような派手なイキ方をしないんですよね。声は出ないし、潮も吹かないし、シーツがじわっと濡れるくらいで。それでいうと男性ってイキ方に違いってあるんですか?

ニシダ どうなんだろう。コンディションで多少の変化はあるかもしれないですね。「昨日、抜きました」って人と「1ヵ月間、禁欲してます」って人ではちょっとイき方は違うんじゃないかな。

Pさん それは花火の規模の話ですか?

ニシダ そう。規模の話。だから射精に種類があるかといえばないと思う。射精はマストで、射精しないとイったことにはならないですね。つまり、どんなイき方も花火ではある。

Pさん ......お酒買ってこようかな。

ニシダ 普段からエロい話を肴にしすぎていて、お酒ほしくなっちゃってるじゃん(笑)。パブロフの犬みたいな。

Pさん もう脳みそが自動的に(笑)。ヨダレが出ちゃってますね。

ニシダ 女性の潮の問題はちゃんと解決したいですよね。どうしても普通のオーガズムの上位互換だと思っちゃってるから。

Pさん わかりやすい演出ですもんね。

ニシダ 男性にもできる演出ってあったりするのかなあ。

――次回も引き続きPさんと。男性側がセックスを盛り上げるためにできる演出について考えていきます!

■ニシダ(ラランド) 
1994年7月24日生まれ、山口県宇部市出身。2014年、サーヤとともにお笑いコンビ「ラランド」を結成。著書に小説集『不器用で』『ただ君に幸あらんことを』(いずれも角川書店)

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撮影/鈴木大喜

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