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「子供ができて妻が母になると性欲を向けづらくなるみたいなの意味がわからない」と語るラランド・ニシダさん

小説家としても活躍しているお笑い芸人・ニシダ(ラランド)が、ファンの方々とただただセックスの話をしていくシリーズ連載「ラランド・ニシダと『みんなのセックス大全!』」。

特にお悩みには答えないし、何かしらの答えも出さないし、ジャッジもしません。

ただただ、セックスの、話を、していきます。

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【No.019】

――今回はPさん(30代、女性)との最終回です。最後の質問になるのですが、Pさんがセックスでよくやるテクニックってありますか?

Pさん テクニックっていうほどのテクニックでもないんですけど、相手の耳を両手で閉じて、ちゅーしますね。音が全部聞こえるっていうので反応が良かったと思います。

ニシダ あー、はいはい。

Pさん 目とか耳とか、触覚以外の五感のどれかを塞いで触覚に集中させるのは手軽でオススメです。

ニシダ なるほど。どのプレイにもちょい足しできそうで良いですね。

Pさん あと何かあるかなあ。最近、レスすぎてなんにもないから思い出せない......。

ニシダ 前に来てくれたゲストの女性は、旦那さんが倒れて入院したときに旦那さんの性欲が戻ったって言ってましたね。

Pさん 読みました、それ。

命の危機ってことですよね。

ニシダ われわれはそうなんじゃないかと睨んでいます。

Pさん いろいろ試したんですよ。マカとか亜鉛を飲ませてもダメだったし。

ニシダ そうなんですね。

Pさん なんなんでしょうね。人間的にもう性欲が必要なくなっちゃったんですかね。

ニシダ 子供が生まれて妻が母になると性欲を向けづらくなる、みたいなのよく言いますよね。

Pさん なんかそんなこと言ってた~! 意味わかんね~!

ニシダ 確かによく聞くフレーズだけど意味はわからないですね。母親だから性欲向かなくなるってそんな式は別にないし。

【性の対談連載:ラランド・ニシダと『みんなのセックス大全!』】「子供ができると妻に性欲を向けづらくなる、ということの意味がわからない」
ラランド・ニシダさんと対談相手のPさん(30代、女性)

ラランド・ニシダさんと対談相手のPさん(30代、女性)

Pさん そうなんですよ。それこそ子供が生まれているってことは、一時期は確実に私に性欲が向いてたわけじゃないですか。

だから私、外注しかないって思ったんですよ。

ニシダ まあ、性欲さえクリアできれば、いい関係が維持できるというのなら、いい関係を維持するために外注するっていう選択肢もありなのかもしれないですね。

Pさん そうなんです! 相手を大事にしたいがゆえの外注なんです。......なんか最低な男みたいなこと言ってるかも?

ニシダ 浮気してるやつが言うやつだ。

Pさん でも本音はそれなんですよ。家族を大切にしたいという柱があって。でもレスだと相手に求めちゃうし、イライラしちゃうし。

それでフラストレーションが溜まっちゃうしで本当によくなかったんですよね、自分が。それが、ときどき外注をすることによって、欲としてすっきりするじゃないですか、まず。

ニシダ もちろん。

Pさん すっきりして、それで大事なのは家族だって思えるというか。家族の大切さを再確認するために必要なんですよね。

ニシダ なるほどね。ここまで話していて思ったんですけど、Pさんは普段すごい家族のために献身的に頑張ってらっしゃるんですよ。だから多少の罪悪感がないとやってらんないんですよきっと。

Pさん え、私のChatGPTと同じこと言ってる!

ニシダ だから外注しているのは、性欲の処理という機能と、後ろめたい何かを作るという機能で、普段の生活をこなすエネルギーにしてるんじゃないかなって思います。

Pさん ときどき外注することによって、相手に期待して傷つくことも、それで傷つけることもなくなったし、本当にストレスが減ったんですよね。

だからレスで悩んでいる人には外注をオススメしたいんですけど、そんなことを人に勧めるのって倫理的に終わってるじゃないですか。でも、意外とそういう人って多いんじゃないかなとも思うんです。

ニシダ 多いんじゃないですかね。もちろん一番理想的な解決策はお互いにお互いの性欲が向くようになることですけど、でもそれが難しかったら外注という選択肢はあるっちゃありますよね。

Pさん 周りにもレスで悩んでいる友達が多いんですけど、世の中って男性のほうが女性より性欲強いっていうのが一般論になってるじゃないですか。実際、それでやらかしている人が多いと感じるし。

でも、私たちからしたら未知の生物というか。

それこそ「男は脳みそに男性器がついている!」みたいに言われがちだけど、そんなことない気がするんですよね。

ニシダ 聞いてた話と違うってなるもんな。

Pさん だから最近は考え方を変えています。男性といっても皆が性欲強いわけではない。ラーメン二郎が好きだったとしても、毎日のように食べる人もいれば、数ヵ月に一回食べる人もいる、っていうか。全員が全員、頭にちんちんがついているワケじゃないんだなって。ユニコーンみたいに。

ニシダ なるほど。男性は皆"ちんちんユニコーン"だと思ってたんだ。

Pさん たくさん話せてすごく楽しかったです! めっちゃ楽しみにしてたのでうれしかったです本当に。良かったです、酔っ払ったテンションで送って。

ニシダ 酔った自分が送った内容をシラフでしゃべるってきついですね(笑)。

Pさん いやそれが、酔ってないはずなのに、いつもの女子会の感じでしゃべれました。ただ、その相手がニシダさんっていうのが面白かったです。これからも応援してます! ありがとうございました!

ニシダ こちらこそありがとうございました!

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■ニシダ(ラランド)

1994年7月24日生まれ、山口県宇部市出身。2014年、サーヤとともにお笑いコンビ「ラランド」を結成。著書に小説集『不器用で』『ただ君に幸あらんことを』(いずれも角川書店)

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撮影/鈴木大喜

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