日本有数の映画ガイド・高橋ヨシキが新作映画をレビューする『高橋ヨシキのニュー・シネマ・インフェルノ』。 傑作ホラーを送り出してきたスタジオが、
新たに仕掛けるネタバレ厳禁考察ミステリー!* * *
『WEAPONS/ウェポンズ』評点:★4.5点(5点満点)
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忌まわしさと恐怖と笑いの見事な融合


アメリカ郊外の小さな町で、ある晩、一人を除いた小学校3年生のクラス全員が夜中の同じ時刻に家を飛び出して、どこかへ忽然と姿を消してしまった。

ポスターにもなっている、両手を広げた子供たちが深夜の道を走っていくイメージはどこかリリカルでありつつ、心底ぞっとさせられる。

映画は主人公を次々と切り替えながら進行する。町の人々に糾弾される担任の女性教師、息子を失い、子供たちの向かった先を突き止めようと探偵まがいの調査を始める父親、さまざまなミスを重ねてもう後がない警察官、流れ者のジャンキー、そしてクラスで一人残された小学生。

時系列が「のりしろ」を持って重なり、徐々にことの次第が分かっていく構成はスリリングで目が離せない。が、そのせいで映画が少し冗長になってしまった感はある。

だが本作の、とくに前半に漂う禍々しさはすさまじく、新たなホラー映画の可能性を強く感じさせる。

さらに良いのは途中から少しずつダークなユーモアが加味されているところで、凄惨なクライマックスを迎える頃には恐怖と笑いのレベルがどちらもマックスに達してしまい、「とにかくとんでもないものを観た!」と楽しい気持ちで劇場を後にできるはずだ。。

STORY:ある水曜の深夜2時17分、子供17人が突然ベッドを抜け出し、暗闇の向こうへと姿を消す。消息を絶ったのは、ある学校の教室の生徒たちだけだった。この日を境に不可解な事件が町で相次ぎ、やがて町全体が狂気に包まれていく

監督・脚本・製作:ザック・クレッガー
出演:ジョシュ・ブローリンほか
上映時間:128分

全国公開中

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