AKB48・21期研究生田中沙友利 「誰かの心のよりどころになるようなアイドルになりたいです」【連載 なんで令和にAKB48？ Season2特別編】

あれから20年、数々の伝説を作ったAKB48劇場は昨年末に完全リニューアルされ、それに合わせておよそ9年ぶりのオリジナル公演がスタート。そしてグループとして再び東京ドームに立つという目標が掲げられた。そんななかで現役メンバーはどんな思いで活動しているかにスポットを当てた連載「なんで令和にAKB48？」

今回は特別編、12月4日に日本武道館でお披露目されたばかりの21期研究生5人が登場します。ふたりめは埼玉県出身、17歳の田中沙友利（たなか・さゆり）！

【運動神経が良くて、新体力テストはA判定でした】

――まず小さい頃はどんなコでした？

田中　幼稚園のときは活発すぎるコでした。鉄棒から落ちて骨折しちゃうぐらい。小学2年生でバスケを始めて、そこからはずっとショートカットで男のコみたいで、休み時間もドロケイや鬼ごっこをして、よく外で遊んでいました。

――元気いっぱいですね。じゃあ体育の成績は？

田中　新体力テストはずっとA判定でした。

――部活は何をやっていたんですか？

田中　中学で科学部にちょっとだけ入りましたが、あまり参加していなくて。高校では軽音楽部に少しだけ入って、そのあと茶道部になりました。

――運動神経を全然活かしてないですね。お勉強は？

田中　中学生のときは理科の模試で4点とか......。

――AKB48を知ったきっかけは？

田中　小学生のときに学校で『恋するフォーチュンクッキー』が流行って、そこで知りました。そのとき推しメンはいなかったんですけど、中学生のときに渡辺麻友さんの動画を見て。もともと『アイカツ！』というアニメが好きで、その中の登場人物みたいにキラキラしているなと思い、そこから渡辺麻友さんを好きになりました。

――でも田中さんが中学生のときはすでにAKB48を卒業していますよね？

田中　気がついたのが遅かったです......。

――AKB48のオーディションを受けようと思ったきっかけは？

田中　他にも受けていたのですが、すべて落ちてしまって。気持ちが沈んでいたときに、AKB48がオーディションをやると知りました。もともと渡辺麻友さんが大好きなので、所属していたグループに入りたいと思いました。

告知動画にもすごい惹かれました。「アイドルは卒業するときになんで泣くんだろう」というフレーズがあって、私もその理由を知りたいと思ったのと、アイドルを通して成長していきたい気持ちがあって。

――オーディションの思い出を聞かせてください。

田中　皆さん英語が話せたり、ダンスを何年やっていますとか、すごいコばかりで。私はそういうのができないから、せめて良いことはしなきゃと思って、隣の泣いているコに「大丈夫ですか？」って、ティッシュを渡したのは覚えています。

――それが審査に関係するとは思わないですけど......。受かってよかったです！　合格はどうやって知りましたか？

田中　なかなか通知が来なくてダメだと思っていたんですけど、ベットでスマホをイジっていたら急にメールが届いて、「あっ、受かってる！」って。すごい嬉しかった記憶があります。

――今楽しいことはありますか？

田中　ずっとアイドルに憧れてきたので、すごい環境でレッスンができているのがありがたいですし、同期のみんなでしゃべりながらご飯を食べるのもすごく楽しいです。 

――逆に大変だなと思うことは？

田中　ダンスを習ったことがないので、振りを覚えるのにすごく時間がかかってしまうことです。みんな踊れているのに自分だけまだ振りが入ってないことも多くて、そこはすごい大変だなと思います。

――運動神経が良いから覚えるのも早そうだけど。

田中　これまでしたことがない動きが多くて、なかなか覚えられなかったです。

――お話を聞いていると、すごい明るくて元気な印象を受けます。いつもそんな感じ？

田中　意外と落ち込みやすいんです。家に帰ってから、「今日のこの発言ヤバかったかな」「誰か傷つけちゃったかも」「こういう行動良くなかったかな」とか結構ネガティブなんです。

――そうなんですね。

田中　個人としては自分がなりたいアイドル像、「歌・ダンス、表情管理も上手で、全てにおいて完璧なアイドル」を目指して頑張っていきたいです。

あとは、私はアイドルが心のよりどころだったので、私が渡辺麻友さんに憧れたように、誰かの心のよりどころになれるようなアイドルになりたいのと、AKB48で選抜メンバーに選ばれて、センターになるのが夢です。 

――AKB48としては？

田中　東京ドームに行きたいです！

取材・文／関根弘康　撮影／後野順也