日本代表と同じグループFに入ったオランダ代表。FIFAランク7位のスター集団だ
2026年6月から開催の北中米W杯初戦で森保ジャパンが対戦する、強豪オランダ。
2026年6月開幕の北中米W杯。その組み合わせ抽選会が12月5日(現地時間)に行なわれ、グループFに入った日本は、初戦をFIFAランク7位の強豪オランダと戦うことになった。
攻撃サッカーの国オランダと、テクニックに定評のある日本人選手の相性は良く、多くの日本人選手がオランダリーグで活躍している。
25年12月16日には、冨安健洋(たけひろ)が名門アヤックスに入団したことで、今季、同リーグでプレーする日本人選手は9人になった。
「えっ、あのトミヤスがオランダのクラブでプレーするなんて!」と現地のファンは驚いている。
25年夏、アーセナルとの契約を解除し、膝の治療とリハビリに専念している身とはいえ、コンディションの良かった頃の冨安はイングランド・プレミアリーグでもトップクラスのDF。欧州5大リーグの次に位置するオランダリーグのクラブにとって、ビッグネームの冨安は高根の花だった。
試合勘に乏しい冨安は、徐々にコンディションを上げていきながら、アヤックスで出場時間を伸ばしていき、W杯に万全の状態で挑もうとしているはず。
アヤックスは近代的な練習環境が整っており、ジムやメディカル関連の施設、データ管理が充実しているクラブだけに、古傷に不安を残す冨安にとって、復帰への理想の場を見つけたと言えよう。
01年、小野伸二がフェイエノールトに移籍したとき、「ヨーコ・オノ(故ジョン・レノンの妻としてオランダで超有名)の間違いじゃないのか?」という声が上がったほど、サッカー大国オランダで日本のサッカーは舐められていた。
しかし、卓越したテクニックを持つ小野は、「シルクのような滑らかなパス」と現地で形容されるようになり、笑みを絶やさぬオープンな性格も受け入れられ、瞬く間にサポーターから〝寵愛〟される存在に。
02年夏にはUEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)優勝に大きく貢献し、「日本のMFってレベルが高いな」と認識されるようになった。
あれから四半世紀。本田圭佑(オランダではVVVフェンロ、フィテッセに所属)や堂安律(現フランクフルト。オランダではフローニンゲン、PSVに所属)が、欧州最初の地としてオランダを選び、ビッグクラブへ羽ばたいていき、さらに日本代表の中心選手になった。
そう、オランダリーグは日本人選手のみならず、世界の若い選手が最初の一歩を踏み出す場なのだ。
冨安のアヤックス入団は、昔なら「とうとう日本人選手がオランダ一の名門に認められたのか」と物思いにふけっただろうが、日本サッカーがレベルアップし、今やオランダ人が「あのトミヤスが、ステップアップリーグのオランダリーグに来るの!?」と驚く時代になったのだ。
【オランダで評価を高める8人の日本人】W杯抽選会直後の週末、フェイエノールトのエースストライカー、上田綺世(あやせ)の1試合4ゴールを皮切りに、塩貝健人(けんと/NECナイメヘン)と三戸舜介(スパルタ)も得点を記録した。
オランダ公共放送「NOS」のオランダリーグダイジェスト番組では、進行役が「W杯の初戦でオランダが日本と戦うことになった今週、オランダリーグで生まれたゴールは合計29得点。日本人選手はその5分の1の6ゴールを叩き出しました。まさに今週は『ジャパン・ウイーク』。これはオランダ代表への日本からの警告です」と語った。
今季絶好調の上田。現在(12月16日)、2位に7ゴール差をつけて得点ランキング首位を独走している
中には、日本の実力を低く見積もる専門家もいる。そのひとりがピエール・ファン・ホーイドンク(小野の元チームメイト)。
「オランダは良い組に入った。グループリーグは練習試合のようなもの。本番は決勝トーナメントに入ってからだ」
その発言に警鐘を鳴らしたのがイブラヒム・アフェライ(本田とバカンス先で仲良くなった)。
「オランダは10年の南アフリカW杯で日本に1-0で勝ったけれど、彼らのテクニックにとても苦労した。グループFで一番の強敵だ」
オランダが生んだ世界的名将フース・ヒディンクは、日本人選手について、「とても器用で右・左両足でボールを操るから、利き足がどっちかわからない」と高い技術に感嘆する。
現場の声はどうだろう。フェイエノールトを率いるロビン・ファン・ペルシ監督(小野の元チームメイトで小野を尊敬している)は「アヤセは(25年10月の)ブラジル戦でゴールを決めたんだ。オランダ相手に決める力を持っている」と18ゴール(12月16日時点。以下同)を挙げ、得点王争いを独走するエースストライカーを高く評価した。
もうひとりの日本代表ストライカー、小川航基(こうき)がプレーするNECのディック・スフローダー監督はどうだろう。筆者は指揮官を直撃した。
――ファン・ペルシ監督が会見で「アヤセはオランダ相手にゴールを決める」と言いましたが、コーキはどうですか?
「もちろん、コーキも決める力がある。でもケントもすごいよ。きっと日本のスーパーサブとして、オランダ相手にゴールを決めるだろう」
今季は6ゴールを挙げている小川。一昨季は11ゴール、昨季は7ゴールとコンスタントに得点を重ねている
ケントとは塩貝のこと。今季7ゴールという好成績を残す20歳のストライカーは、そのすべてを途中出場で決めているのだ。今やNECのホームスタジアムは、塩貝がベンチを飛び出し、アップをするだけで大歓声が沸くようになった。
「(同年代の)後藤啓介(シント=トロイデン)が11月、日本代表に選ばれた。彼のことは認めてるんですが、それでも僕は悔しかった。W杯に出るために、僕は慶應義塾大学を休学してオランダに来た。26年3月の試合には、僕を呼んでほしい」
そのギラギラした思いをシュートで表現する塩貝の日本代表サプライズ招集なるか!?
今季は途中出場で7ゴールを挙げている塩貝。
NECにはもうひとり、MF佐野航大(こうだい)がいる。オランダに来てから2年半、きゃしゃなテクニシャンは胸板の厚い、デュエルに強い男になった。その成長曲線は右肩上がりで、25年6月にはインドネシア戦で日本代表デビュー。兄・海舟(マインツ)と一緒にピッチに立った。
夏にはPSVへの移籍話が持ち上がり、最近では「アヤックスからオファーが来てもおかしくない」と現地メディアが取り上げるほど、リーグを代表する選手になった。
「オランダリーグは攻撃的なサッカーをするのでボールをつなぐし、テクニックの高い選手が多い。僕とスタイルが合います」
NECに日本人が3人も集まったのは、日本サッカー通のカルロス・アールベルスがテクニカル・ダイレクターを務めているから。フローニンゲンのスカウトとして堂安を、AZのスカウトとして菅原由勢(ゆきなり/ブレーメン)をオランダに連れてきた「目利きの達人」だ。
「私が『君に興味がある』と言うと、日本人はためらうことなく、『オランダに行くので、僕を獲得してください』って言うんだ。本来なら家族と相談してから決めることだよね。それもサムライブルーでプレーする夢をかなえるため。本当に日本人の姿勢は素晴らしいと思います」
日本代表の渡辺剛(つよし/フェイエノールト)と板倉滉(アヤックス)は11月のガーナ戦、ボリビア戦でそれぞれ守備の要となった。
ともに28歳の中堅だが、渡辺はこの年になってようやく代表チームに定着した苦労人。その守備には、修羅場をくぐり抜けてきた者が持つ落ち着きがある。
今季からフェイエノールトへ加入した渡辺。移籍直後から守備の要として試合に出続けている
板倉は最後尾からドリブルで持ち上がり、中盤で数的優位をつくるプレーと、勝負どころのスライディングタックルが得意な選手。オランダは「DFから丁寧につなぐビルドアップが多彩な国」だけに、普段のリーグ戦でその奥義を極めたい。
今季からアヤックスへ移籍した板倉。フェイエノールトとの大一番にフル出場し、完封劇に貢献した
細かなタッチのドリブルとスピードでサポーターを沸かせる三戸は25年6月、初めて日本代表に選ばれ、デビューマッチでアシストを記録。しかし、今季開幕直後に負傷して出遅れた。夢のW杯出場に向けて、「希望を捨てずに頑張りたい」と誓っている。
一時はオランダで「菅原より完成された右SBだ」と評された毎熊晟矢(まいくま・せいや/AZ)は膝の負傷により、今季は出場機会ゼロ。それでも、「W杯は諦めてない」とリハビリに励んでいる。
【オランダでは英語力向上も期待できる】欧州では「プロサッカー選手は『完成されたプレーヤー』として見なされ、チームは個の能力向上に力を入れない」と言われる。
しかし、選手に付加価値をつけて高く売るビジネスモデルが確立されているオランダリーグでは、選手の長所を伸ばしたり、欠点を改善したりすることに注力している。
フェイエノールト在籍3季目の上田が、今季大ブレイクを果たしたのは、ファン・ペルシ監督、そしてコーチ陣が熱心に指導・アドバイスしたたまものだといわれている。
また、英語力を鍛えるにもオランダはいい環境だ。大げさでなく、オランダ人はほぼ全員、英語をしゃべることができる。しかも、彼らにとっては第2言語なので、日本人にとっても聞き取りやすい。
NECでは、日本人選手がスタジアムでグループレッスンを受けている。オランダに来た頃はまったくしゃべれなかった彼らは今、オランダ人による英語インタビューに問題なく応えている。
それは小野、本田、吉田麻也(現LAギャラクシー。オランダではVVVに所属)といった、その後の語学の達人たちもたどったストーリーだ。
オランダリーグの日本人選手は、冨安という名プレーヤーを例外として、サッカー選手として力を磨き、英語もマスターすることで、ビッグクラブへと羽ばたいていくのだ。
取材・文/中田 徹 写真/時事通信社



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