『28年後... 白骨の神殿』評点:★4点(5点満点)
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殺伐たる未来に漂う微かな希望
2002年に公開された『28日後...』に始まる本シリーズは「人間を凶暴化させるウイルスによるパンデミック」がもたらす荒廃とサバイバルにまつわるものだが、事実上「猛スピードで走るゾンビが出てくるゾンビ映画」とみなされることが多く、筆者もそのように考えてきた。
だが「ウイルス感染者」と「ゾンビ」は大きく違う。「ゾンビ」は死者であり、「死」が不可逆なのに対し、「ウイルス感染者」にはわずかでも治癒の可能性が残されている。人類の大半が感染するか死に絶えた、殺伐たる未来を描く本作に、微かではあるが希望が感じられるのはそのためである。
そのことは、不条理と残酷に満ちた世の中を前に絶望し、その怒りや苦しみを他者に対する攻撃性に転化することに対する戒めのようにも感じられる。
「白骨の神殿」で孤独に暮らすサバイバーの医師(レイフ・ファインズ)と大男の感染者の交流(?)を見つめる本作の視線は可笑しくも優しい。
子供を恐怖でがんじがらめにして「兵士」に作り変える「ジミーズ」というグループの持つ本質的な虚ろさとそれは対極にある。
その医師が披露する一世一代の「サタニックな」パフォーマンスにも心からの感動を覚えた。
STORY:人間を一瞬で凶暴化させるウイルスの発生から28年。孤島育ちの少年スパイクは、本土で凶暴なカルト集団に救われ行動を共にする。一方、「白骨の神殿」で治療法を研究する医師ケルソンは、ある希望を見いだすが......
監督:ニア・ダコスタ
出演:アルフィー・ウィリアムズほか
上映時間:109分
全国公開中
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