昨年10月に日本で発売となったミシュラン最新オールシーズンタイヤを山本氏が雪上テスト。走りの評価はどう出た!?
冬の北海道で、仏ミシュランが〝夏タイヤ〟と位置づける最新のオールシーズンモデルを試した。
年明けから寒波が次々と押し寄せ、日本海側は警報級の大雪に見舞われた。高速道路は通行止めが相次ぎ、幹線道路では立ち往生のニュースが繰り返し流れる。また今年もか――。この手の映像を見るたび、ドライバーの意識はいや応なくタイヤへと向かう。
「スタッドレスを履くほどではない。でも、突然の雪に夏タイヤでは心もとない」
毎冬ネット上をにぎわせる、〝グレーゾーン問題〟である。その解決策のひとつが、いわゆるオールシーズンタイヤだ。その名のとおり春夏秋冬......四季を問わず履くことができるタイヤを意味する。「一年中履ける万能選手」と言いたいところではあるが、実際はそう単純な話ではない。
ちなみに国内外のタイヤメーカーが次々と参入するこのジャンルを切り開いてきたパイオニアが、仏ミシュランのクロスクライメートシリーズ。
欧州では2015年、日本では19年に発売され、21年にはクロスクライメート2へ進化。
まず整理しておきたいのは、オールシーズンタイヤはスタッドレスタイヤの〝代替〟ではないという事実だ。
CC3とCC3Sはいずれもスノーフレークマークを取得し、国際的な冬用タイヤ基準をクリアしているため、冬用タイヤ規制下の高速道路は走行可能。ただしチェーン規制時は、スタッドレス同様にチェーン装着が必須となる。
ミシュランのオールシーズンタイヤの位置づけはあくまでも〝雪も走れる夏タイヤ〟。年間の大半を占めるドライとウエット路面を快適にこなしつつ、年に1、2度訪れる積雪にも対応する。それが本来の使命なのである。
左2本がスポーツ走行に対応した初のオールシーズンタイヤ。右の2本は、新製品のオールシーズンモデルとなる
だがミシュランはこの〝オマケ〟の領域に一切妥協しない。その実力を確かめるべく、北海道で開催された雪上テストに参加してみた。
正直に言うと、走る前は半信半疑だった。実は事前に舗装路で試したCC3の完成度が、あまりにも高かったからだ。
さらにCC3Sは、まさに〝別次元〟。ドライもウエットも当然ハイレベルだが、応答性、一体感、意のままの操縦性など、スポーツタイヤに不可欠な性能まで一切妥協がないのだ。
だからこそ、筆者は心のどこかでこう思っていた。
「ここまでドライがいいなら、雪の性能は控えめかも」
だが、そのモヤモヤは、雪道に乗った瞬間に消えた。最初に出た言葉は「スゴい」ではなく、「なんで?」だった。
ブレーキ性能は従来品より明らかに向上し、旋回スピードも高い。限界域の予兆がつかみやすく、姿勢の乱れも小さい。雪上で求められる要素が、すべて一段引き上げられている。
誤解を恐れず言えば、少し前のスタッドレスタイヤと肩を並べる領域に足を踏み入れている。
オールシーズンタイヤの新製品クロスクライメート3も、激しく雪が降りしきる中で徹底チェックをブチカマした
オールシーズンながら、スポーツタイヤ級の性能を誇ると噂のクロスクライメート3スポーツ。その実力は果たして!?
一方で、氷上性能についてはほかのオールシーズンタイヤ同様、「×」評価。
ただし今回のテストには氷上路も含まれており、実際に走らせると、想像以上に止まり、曲がり、ステアリング操作もそれなりに反応する。
筆者的には「△でもいいのでは」と感じたが、ミシュランの答えは明確だった。
「積雪地域ではスタッドレスタイヤを履いてください。オールシーズンが代替になるとは考えていません。ただし、ミシュランの全製品は〝ミシュラン・トータル・パフォーマンス〟をうたっています」
筆者の勝手な解釈になるが、要するに氷上でも一定の性能は発揮する。しかし自社基準に届かないものを〝合格〟とは呼ばない。机上の数値ではなく、実生活で必要とされる性能を軸に据える。その思想が、このテストからも透けて見えた。
実は今冬、筆者は自身の愛車・トヨタ GRヤリスにCC3Sを装着した。仕事で群馬県のスキー場へ向かったのだが、山に近づくにつれ路面は刻々と変化したものの、ヒヤリとする場面はなかった。
舗装路では完全にサマータイヤ。
走り終えた後、ひとつの疑問が残った。
「〝スポーツ〟と名乗る以上、CC3Sはサーキットでも通じるのではないか?」
ミシュラン関係者はYESとは言わなかった。しかしNOとも言わなかった。
ドライでの応答性、接地感の濃さ、荷重移動への素直な反応。素材としてのポテンシャルを考えれば、その発想は決して的外れではないだろう。ぜひどこかのタイミングで試してみたい。
結論として、CC3Sは、〝雪に備える〟ためだけのオールシーズンでは終わらない。ドライで踏み込みたくなり、ウエットで安心でき、雪道でも頼れる。クルマを、次のステージへ連れ出したくなる。そんなクルマ好きの欲を刺激する、オールシーズンタイヤである。
取材/山本シンヤ 写真提供/日本ミシュランタイヤ
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