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1月28日、アーバンギャルドのおおくぼけいがプロデュースする間宮まにの1stミニアルバム『パリンプセスト』が発売された。

2022年4月、約6年間在籍していたアイドルグループ・ヤなことそっとミュート(以下、ヤナミュー)が解散して以降、特に表立った活動をしていなかった彼女だが、昨年9月、配信シングル「ヴィット・ナットの白昼夢」をリリースし、おおくぼけいのプロデュースによりソロアーティストとしてデビューすることを急遽発表した。

その後も10月と12月に続けて配信シングルをリリースし、幅広い世界観の楽曲で圧倒的な表現力で多くのファンを魅了した。今回のアルバムには先行で配信されたシングル3曲含む、計6曲が収録されている。

身長170cmでモデルとしてもポテンシャルの高い彼女が、約3年間の沈黙を経て、ソロアーティストデビューに至った経緯とは? アルバムの制作秘話のほか、空白期間の真相にも迫った!

*  *  *

――2022年にアイドル活動を終了して以降、特に表立った活動をされていなかったので、昨年、突然のソロアーティストデビューを発表されたのには驚きました。

間宮 いやー、そうですよね。実は私自身もビックリしています。間宮まにがソロアーティストデビュー!? って(笑)。

――沈黙の約3年の間に、ソロアーティストデビューに向けての準備を進めていたんじゃなかったんですか?

間宮 全くです。アイドル時代から歌に苦手意識のある私がアーティストデビューなんて、自分では考えたことすらありませんでした。自分たちの歌もまともに聴けないくらい、自分の歌声が好きじゃないんですよ。(アーバンギャルドのおおくぼ)けいさまのお誘いがなかったら、こうして皆様に歌を届ける機会はもうなかったと思います。本当、畏(おそ)れ多い気持ちでいっぱいです。って、せっかく取材していただいているのに、なんか、すみません!

元ヤナミューの間宮まにがアーバンギャルド・おおくぼけいのプロデュースでソロアーティストデビュー! 「歌に自信がないので、楽曲ごとに異なる人格を宿しました」

――いえいえ(笑)。
けいさんとの接点についてですが、間宮さんは以前、アーバンギャルドの「昭和百年少女」(2024年10月リリース)のMVに出演されていましたよね。

間宮 はい。アイドル時代によくMVを撮ってくださっていた監督さんとのご縁で出演させていただくことになったんです。学生時代から筋金入りの「アーバンギャル(アーバンギャルドの女性ファンの呼称)」だった私にとって、まさに夢のような出来事でした。ただ、その時点では特にプロデュースの話はなくて。具体的にお話をいただいたのは、昨年の春頃でした。

――何かきっかけがあったんですか?

間宮 もともと、みいらみさとさんというアイドルの方のソロプロジェクトをけいさまがプロデュースされていて。それに続く新たなアーティストを探していたところ、私に声をかけてくださったそうなんです。以前、渋谷慶一郎さんが手がける「アンドロイド・オペラ」のライブをプライベートで見に行ったのですが、偶然、けいさまも同じ会場にいらしたみたいで。私のXの投稿でそのことを知り、興味を持ってくださったとうかがいました。

――渋谷慶一郎さんの「アンドロイド・オペラ」って、AI搭載のアンドロイドとオーケストラの生演奏でオペラ作品を上演する革新的なステージですよね。それをプライベートで観に行かれるなんて。

けいさんが反応されるのも分かる気がします。

間宮 うれしいです。その後はサクサクと話が進んで、昨年4月中には今回リリースしたアルバムに収録されている6曲すべてのレコーディングを終えました。

――そんなに早いレコーディングだったんですね。アルバムリリースに先駆けて、昨年3曲の配信シングルが先行リリースされました。最初に発表された「ヴィット・ナットの白昼夢」は「人には昔 死というもの あったらしいって本で読んだ」という歌い出しの刹那的な雰囲気が印象的な楽曲。続いて発表された「ブレッドアンドバタープディング」はアップテンポでかわいらしいメロディの楽曲。振り幅に驚きました。

間宮 ありがとうございます。最初から6曲入りのミニアルバムを作ることが決まっていたので、けいさまには「全て雰囲気の違う楽曲にしたいです」とお伝えしていたんです。先ほども申し上げた通り、あまり自分の歌に自信がないので、色んな曲調がないまぜになっているほうが聴いてくださる方も飽きないかなって。楽曲ごとに異なる人格を宿してレコーディングに挑みました。

――自信がないとおっしゃいますが、どの楽曲も見事な表現力だと思いましたよ。

間宮 ほ、ホントですか!? そもそも3年ぶりのレコーディングで、普段カラオケにも行かないから、歌を歌うこと自体が久々で。事前に何度も自主練をしては、その録音をけいさまにお送りさせていただきました。こう見えて、根は真面目なんですよ。

――全然、不真面目だなんて思っていないですよ(笑)。それこそ昨年12月に配信されたシングル「誰も知らない」は、ウィスパーボイスの歌唱で、たまらなく神秘的で。

間宮 これも私から提案させてもらったんです。「キーをあげて、ウィスパーボイスで歌うのはどうでしょう?」って。他にも歌い方やキーの調整については細かく相談させてもらいました。私、先延ばし癖がヒドイくせにこだわりが強くて。プロデュースされてる立場なのに、ゴチャゴチャとうるさかっただろうなぁって反省してます。メッチャ胃が痛かったです。

でも、思ったことは言わずにいられなくて......。

元ヤナミューの間宮まにがアーバンギャルド・おおくぼけいのプロデュースでソロアーティストデビュー! 「歌に自信がないので、楽曲ごとに異なる人格を宿しました」

――意見するのはいいことじゃないですか。結果的に、スゴくいいアルバムが完成したわけですし。積極的に取り組んでいるのが伝わって、けいさんもうれしかったと思います。

間宮 うぅ......、だといいですけど。

――「ブレッドアンドバタープディング」はMVも撮影されていますね。

間宮 そうなんです。「ヴィット・ナットの白昼夢」と「誰も知らない」は、アーティスト写真の撮影時に撮ってもらった映像とアーティストの駒澤零さんのイラストでリリックビデオを作っていただいたんですけど、「ブレッドアンドバタープディング」は愛知県豊橋市にある「のんほいパーク」という施設で撮影をしてきました。プロデューサーさんとは事前にお打ち合わせをしましたが、出演してくださったキツネのお面のお姉さんと他の撮影チームとは東京駅で初めましてだったんです。よそよそしい感じで新幹線に乗ったのを覚えています(笑)。

――セーラー服と浴衣を着て。まさにアイドルのMVという感じでした。

間宮 ここだけの話、セーラー服はキツネのお姉さんに用意された衣装だったんです。現場で監督さんに「交換してみる?」と言われて、急遽、着ることになりました。MVの冒頭でちょっとしたお芝居のシーンがあるんですけど、それも現場でいきなり決まりました。ムチャブリの連続に戸惑いつつも、グループが解散して以降しばらく"生活"に追われる日々だったので、久々にクリエイティブな時間を過ごせてスゴく楽しかったですね。

元ヤナミューの間宮まにがアーバンギャルド・おおくぼけいのプロデュースでソロアーティストデビュー! 「歌に自信がないので、楽曲ごとに異なる人格を宿しました」

――では、今後はソロアーティスト活動に軸足を置いて?

間宮 ど、どうなんでしょう。未定です。またお声がけいただけるのであれば歌わせていただきたいですけど......。

――こんなに素敵なアルバムが完成したんだから、1回で終わりとはならないでしょう。ちなみに、グループ解散後はどんな"生活"を送っていたんですか? 約3年間、SNSの更新はあったものの"何をしているか"については特に言及されていないので、ファンの皆さんは、かなり気になっているところだと思うのですが。

間宮 とにかく新たな挑戦をしまくっています。ウソが付けない性格なので、「今何してるの?」と聞いてくださるファンの方には「"生活"を頑張ってる」とお答えしていました。実際、日々勉強の毎日でかなり忙しいので、「"生活"を頑張ってる」のは紛れもない事実なんですよ。

具体的にお答えできず、すみません。

――停滞していたわけではなく、前進に前進を重ねていたということですね。

間宮 そういうことになりますね。解散後、普通に就職したメンバーもいる中で、自分は就職の仕方さえ分からなくて。あまりに世間知らずな自分に絶望しました。今まで通り表に出る活動は続けたいけど、一社会人としてこのままではいけないような気がして、出来ることから新しい挑戦を始めて、気付いたら毎日がバタバタです。大勢の前で怒られて号泣した日もあったなぁ......。

――だ、大丈夫ですか?

間宮 本当に要領が悪いんです。今回のアルバムのレコーディングは、昨年の春、色々と環境が変わったタイミングで行われました。"生活"が終わったらスタジオで歌を練習して帰宅、また朝が来て"生活"が始まるという慌ただしいルーティーンの中でのアーティストデビュー。 

――華々しいアーティストデビューの裏では"生活"にあたふたしていたと......。何だか昔の文豪みたいですね(笑)。

間宮 えっ、早死にするのかな。自分的には、普段の"生活"に追われている自分とアーティストデビューした間宮まにが同一人物だと思えないです。

元ヤナミューの間宮まにがアーバンギャルド・おおくぼけいのプロデュースでソロアーティストデビュー! 「歌に自信がないので、楽曲ごとに異なる人格を宿しました」

――それに写真ではクールな印象だけど、実際にお会いするとマシンガントーク炸裂で。そのギャップも含めて魅力的ですし、もっと表に出るべきだと思います。

間宮 そう言っていただける言葉のひとつひとつが励みになります。確かに「見かけによらずおしゃべりだね」とは、アイドル時代のイベントでよく言われていました。あぁ~、今何だかスゴく懐かしい感覚を思い出しました。

――実際、今回のソロアーティストデビューをきっかけに今後の間宮さんの活動を期待されている方は多いと思いますよ。

間宮 そ、そうですかね。いや~、こんなにも先行き不明な元アイドル、なかなかいないですよね。解散からもう3年も経っているというのに......。アーバンギャルドさんのMVに出させていただいたほか、アイドルさんの振付を担当させていただいたり、アパレルのモデルを務めさせていただいいたり、細々と活動は続けているつもりです。これから何がしたいのか、どうなっていくのか、自分でもよく分かっていませんが、お話をいただける限り全力で頑張りたいと思っています。......という感じなので、また、どこかでお会いしましょう(笑)。

元ヤナミューの間宮まにがアーバンギャルド・おおくぼけいのプロデュースでソロアーティストデビュー! 「歌に自信がないので、楽曲ごとに異なる人格を宿しました」

●間宮まに(まみや・まに) 
4月24日生まれ、東京都出身。
2016年、アイドルグループ・ヤなことそっとミュートのメンバーとしてデビュー。2022年、グループの現体制終了に伴い脱退。以後、振付師としてアイドルに振付を提供したり、アパレルブランドのモデルを務めたりと活動を続ける中、2025年9月にアーバンギャルドのおおくぼけいによるプロデュースでソロアーティストデビューを果たす。今後の活動についてはSNS をチェック! 
公式X【@mamiya_mani】 
公式Instagram【@mamiya_mani】 
公式YouTubeチャンネル『間宮まに』

取材・文/とり 撮影/稲垣謙一

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