高木 豊氏が注目する投打のセ・パ有望株5人のルーキーは!?の画像はこちら >>

巨人ドラ4の皆川は、走攻守の三拍子がそろった外野手。昨秋の東都大学野球リーグ戦では打率.447で首位打者に輝いた

投打とも有望株がひしめく日本のプロ野球界。

今季はどの選手がブレイクするのか。かつて横浜大洋ホエールズ(現横浜DeNAベイスターズ)の主力として長く活躍し、現在は野球解説者を務め、YouTuberとしても活動する高木 豊氏が、注目のルーキーについて語った。

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――春季キャンプ、オープン戦を見た段階で飛躍が期待できそうな若手選手は?

高木 豊(以下、高木) 巨人のドラフト4位ルーキー、皆川岳飛(がくと、中央大)です。自分と同じ中央大の後輩でもあるので以前から注目していたのですが、すごくいいですね。

広角に打ち分けられるバッティングの技術も優れているのですが、特筆すべきところは選球眼。誘い球に乗りませんし、しっかりとしたバッティングの〝間〟を持っている印象です。皆川について、キャンプを視察したときに巨人の首脳陣とも話しましたが、現場の評価も高かったですよ。

――即戦力として期待できるでしょうか。

高木 十分に期待できます。結局、ボール球を振らないということは、自分のバッティングが崩れないということなんです。必然的にストライクゾーンのボールを打つことになり、ヒットにできる確率も高くなりますよね。練習などでは目立たない部分かもしれませんが、実戦向きのバッターだと思います。

走攻守のバランスもいいですし、ひょっとしたら早い段階での公式戦1軍デビューもあるかもしれません。外野のポジションを争うほかの選手たちにとっても、いい刺激になると思います。

――セ・リーグでほかに注目している選手は?

高木 中日のドラ2ルーキー、櫻井頼之介(よりのすけ、東北福祉大)です。3月21日のロッテとのオープン戦でも5回を投げて無失点に抑え、しっかり結果を出しました。

球威やコントロールも優れているのですが、何よりもピッチャーとしてのセンスの良さを感じます。抑えなければいけない場面では出力を上げることができますし、バッターが初球を狙っていないとみるや、スッとストライクを取ってしまうんです。

相手バッターがしようとしていることを感じ取れるというか、周りを見ながらのピッチングというのは、教えられてできるようになるものではなく、センスだと思うんです。

ちょっと変な言い方になるかもしれませんが、「なんでもかんでも一生懸命じゃない」という感じなんですよ。ギアを入れなければいけない局面を感じ取る能力が高いというか、そういうすべが自然と身についています。

――開幕ローテ入りが報じられましたが、どんな起用法が想定されますか?

高木 本当はずっと先発で使っていきたいと思うのですが......中継ぎにケガ人が多いので、井上一樹監督は「そこで起用してみたい」とも言っていました。

やっぱりピッチングのセンスを考えたら彼しかいないと思うんです。ルーキーではありますが、白羽の矢が立つということは、それくらい頼りにされているんでしょうね。

――一方、パ・リーグで注目している若手選手を挙げるとしたら?

高木 ソフトバンクのドラ5ルーキー、髙橋隆慶(たかのり、JR東日本)に注目しています。長打力に定評があるのですが、そのとおりにバッティングがいいですね。パンチ力だけじゃなく、意外性のようなものも感じます。将来的な〝右の大砲〟候補として面白いんじゃないかなと。

それと、サードを守っている栗原陵矢をキャッチャーでも起用していますよね。おそらく海野隆司のバッティングが振るわないので、打てる栗原をキャッチャーにして、サードには長打が打てる野手を置きたいんじゃないかと。

その候補のひとりが髙橋だと思うんです。キャッチャーが打てて、サードにかつての松田宣浩のような大砲がいれば打線に厚みが出ますから、内野の一角を空けておいて何人かの選手に争わせたいんじゃないですかね。

ソフトバンクは野手の層が厚いので、ポジションを勝ち取るのは至難の業だと思いますし、仮に勝ち取ったとしても、次々に競争相手が出てくる。競争が増えることでチーム力はさらにアップするでしょう。正木智也や廣瀨隆太ら右バッターにとっても、いい刺激になるはずです。

――若手のピッチャーはいかがですか?

高木 西武のドラ2ルーキーの岩城颯空(いわき・はくあ、中央大)がいいですね。

体ががっしりとしていて、高めのボールで勝負できる左腕です。

意識して高めに投げているのか、自然にボールがそこにいっているのかはわかりませんが、キレがある。先発ピッチャーのタイプではないと思いますが、リリーフでいい仕事をしそうな雰囲気があります。

平均球速は140キロ台後半くらいなのですが、伸びがある真っすぐで空振りが取れますね。テイクバックが小さいからか、バッターが差し込まれています。

あとは、マウンド度胸もありそうです。平良海馬が先発に再転向し、山田陽翔が右肘の手術で長期離脱するなどブルペン陣が手薄になりますが、彼が救世主的な存在になるかもしれませんよ。

――高卒のルーキーで注目している選手はいますか?

高木 日本ハムにドラフト5位で入った、キャッチャーの藤森海斗(明徳義塾高)ですかね。ミート力が非凡で、彼にもバッティングのセンスを感じます。

日本ハムは田宮裕涼、進藤勇也、清水優心らキャッチャーの層が厚いですが、バッティングでアピールできれば新庄剛志監督も出場機会を与えるかもしれません。キャッチャー以外での起用を考える可能性もあるんじゃないかとみています。

ここまで挙げた有望選手は一部で、個人的に気になる選手はまだまだいます。

若い選手がどんどんアピールして、チームの底上げはもちろん、プロ野球界全体を盛り上げていってほしいです。

取材・文/浜田哲男 写真/アフロ

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