ある日、あるとき、ある場所で食べた食事が、その日の気分や体調にあまりにもぴたりとハマることが、ごくまれにある。
それは、飲み食いが好きな僕にとって大げさでなく無上の喜びだし、ベストな選択ができたことに対し、「自分って天才?」と、心密かに脳内でガッツポーズをとってしまう瞬間でもある。
そんな"ハマりメシ"を求め、今日もメシを食い、酒を飲むのです。
* * *
生まれ育った街にあったので、「西友」は昔から大変なじみの深いスーパーだ。そんな西友が昨年7月、福岡県に本社を持つ企業「トライアル」に買収、子会社化され「トライアル西友」に業態を転換したらしい。
とはいえ、地元エリアにあるいくつかの西友の看板は以前のままだし、あまり深く考えることもなく、あいかわらず頻繁に日用品の買いものに利用させてもらっていた。
ところが先日、ある違和感に気づく。というか、気づくのがそもそも遅かったのかもしれないけれど、惣菜売り場にあった玉子サンドの存在感が、ちょっと尋常じゃないのだ。
構成は一般的な玉子サンドだけれども、ぱっと見ただけで、具材の玉子サラダ部分の厚みがとんでもない。2枚の食パンでサンドし、中央をカットしたと思われるサンドイッチふたつ入りで税抜185円、税込199円という値段にも驚く。よく見れば目立つ文字で「トライアル名物 白いたっぷり玉子サンド」とプッシュされている。僕がぼーっとしていただけで、西友には確かにトライアル要素が侵食していたというわけだ。ただ消費者的には、このお得感は素直に喜ばしい。
これがその「白いたっぷり玉子サンド」
そこで調べてみると、西友で販売されるようになったトライアル名物は他にもあるらしく、なかでも「ロースかつ重」はダントツの人気商品だそう。
「ロースかつ重」
ちなみにロースかつ重はなんと税抜277円、税込299円と、こちらも破格。それでいて安っぽさは感じず、手に持ってみるとずしりと重い。
また、個人的にはどちらの商品も、税込価格を200円と300円以内に抑えてあるところに、消費者に寄り添う気持ちを強く感じる。遠い九州の企業であったトライアルのことを、もう好きになりはじめている。ふつつか者ですが、僕と西友のことをよろしくお願いします。という気持ちだ。
ではいただきます!
ふたつ合わせても500円以内
ちなみに僕がよく行く西友には、同じ建物内に「ドン・キホーテ」も入っている。オリジナルのクラフトビールが5種類あって、どれも200円ちょっととこれまた破格。なかでも僕はIPAが好きなので、ランチのおともに買ってきた。今僕は、全国的に見てもかなりホットな、価格破壊の渦の只中にいるのかもしれない。
まずは玉子サンドから
まずは玉子サンドからいこう。フタを開けてみるとなおさら迫力がある。サンドしてあるパン2枚よりも、玉子サラダのほうが断然厚い。ひとつを持ち上げ、半分にちぎってみる。ふわりとふたつに分かれるサンド。それに、ばくりとかぶりつく。
まぁ、見た目からして間違いないけど
すると、うわ、こりゃすごい。表現するならば口のなかに"なだれこんでくる"感じ。どわーっと口じゅうが玉子サラダの美味しさでいっぱいになり、その味加減も絶妙だ。具材がごろごろっとしているから食べごたえもあるし、ふわりと甘いパンとの相性がまた良い。近くにトライアルオリジナルの食パンも販売されていたから、それを使っているのだろう。あれもこんど、一度買ってみるか。
ドンキIPAとも合う
続いてはかつ丼だ。これもフタを開けて見るとさらにちゃんとしている。なんというか、取り繕った雰囲気が一切なく、「丹精込めて作りました。ぜひご賞味ください」という、どこぞの誰かの声が聞こえてくるようだ。
すごく、かつ丼
かつもしっかり
メインのロースかつはしっかりと大きさがあり、6切れにカットしてある。大地に対して垂直でなく、少し斜めに包丁を入れることにより、断面を大きく見せる工夫はしてあるものの、そもそもがペラペラでなくちゃんと厚い。
いざこれをほおばってみて、大げさでもなんでもなく、僕はとても感動してしまった。まず、肉がものすごく柔らかい。ふわーっと噛みきれてしまって、豚の旨味と脂の甘みという醍醐味をしっかりと感じさせてくれる。
それから広がる、鹿児島は枕崎産のかつお節を使ったというこだわりのだしの香りが輪をかけて良い。九州から地元の西友まで、はるばるやってきてくれたことに感謝したい。
全体を包むとろとろの玉子と、玉ねぎや海苔などの具の味わいも、いかにも正常に機能し、これはもう、どこにも文句のつけどころのないうまいかつ丼だ。
米までうまい
驚きはさらに続き、米がつやつやで甘い。正直言ってこいつ、もしもかつ抜きの「玉子丼」であったとしても安いと思う。そのくらい全体的に隙がない。
僕はそもそも大食いタイプではなく、ビールも飲んでいることだし、当然2品全部を一度には食べきれない。サンドイッチをひときれと、かつ丼を半分食べて、いったんごちそうさま。むしろ、この続きをまた夜に味わえるのは楽しみすぎる。
外食やコンビニ食品の値段が上がっている昨今、今回初めて意識をして食べたトライアル商品の企業努力にはとても驚かされた。安いことこそが良い、という単純な話ではないけれど、我々庶民の大きな味方であることは間違いないだろう。自分でいちから玉子サンドやかつ丼を作ることを考えれば、あらためておそるべしだ。
取材・文・撮影/パリッコ
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