仕事をしている限り、避けて通れないのがクレームです。対処を間違えると大問題にもなりかねないクレームですが、やりようによってはクレーマーからの信頼を勝ち取ることもできます。
 
 『ファーストクラスに乗る人のシンプルな習慣 コミュニケーション編』(祥伝社/刊)は、CAとして長いキャリアを持つ著者の美月あきこさんが、ファーストクラスの乗客(=成功者)の立ち居振る舞いから学んだコミュニケーション術を紹介する一冊。
 この本のなかにCAの方々が実践しているクレーム処理のコツ・手順が記されているのですが、お客さんの怒りを上手に収めるクレーム処理とは一体どんなものなのでしょうか。

■すぐに反応する
 まず、お客さんからクレームがきたら、すぐに反応することが大切です。
 クレームの場合は特にですが、人は質問したり電話をかけた時には、数秒待たされただけでイライラするものです。お客さんから声がかかったら、兎にも角にもすぐに反応するようにしましょう。

■最後まで話を聞いてクレーム内容を把握する
 いかにクレームの内容が理不尽だったとしても、相手の話の途中に口を挟んだりするのはNG。
それによって相手が逆上する可能性もありますし、話がこじれてしまいかねません。

■共感を示す
 「おっしゃる通りです」「お気持ちお察しいたします」などと共感の言葉を発することは、相手の気持ちを和らげ、怒りを抑えるのに効果的です。相手に「自分の気持ちをわかってくれている」と思わせられれば、その後の対応も楽になるのではないでしょうか。

■不快な気持ちにさせたことに対して謝罪の言葉を述べる
 もし、こちらに非がないとしても、お客さんを不快な気持ちにさせたことには違いありません。そのことに対してはお詫びしましょう。その際は、
「○○様、不快なお気持ちにさせてしまい、申し訳ございませんでした」
「ご迷惑をおかけし、大変申し訳ございませんでした」などの言葉が適しています。


■感謝や気遣いの言葉を述べる
 例えばお客さんが「いつも○○航空を利用してやってるけど、こんな不快な気分になったのは初めてだ」と言ったら、お詫びをする前に「いつもご利用いただき、誠にありがとうございます」と、まずは感謝の言葉を述べましょう。謝罪はそれからで遅くありません。
 謝罪の言葉と共に、「他に気になったところはございませんか」と、気遣いの言葉を添えると共に「貴重なご指摘をいただき、勉強になりました。今後、改善に努めます」と前向きな言葉で結ぶといいでしょう。

 日々、顔と顔を合わせてお客さんからのクレームを聞いているCAさんは、怒っているお客さんの心を解すスキルに長けています。
 もし、クレームを受けても「これは根強いファンを作るチャンスなんだ」と前向きな気持ちで、誠実に対処したいものです。

(新刊JP編集部/山田洋介)


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