どの業界にも、その業界の中だけで通じる“通し名”があるものです。
 例えば出版業界にも「ひらく」(漢字をひらがなに直すこと)、「落とす」(予定していた原稿が締切りに間に合わないこと)などの言葉があります。


 それぞれの業界にそういった言葉があり、調べてみると「これはこんな意味なんだ」と驚かされることも多いですが、そんななかでもヤクザの世界の言葉が独特で面白いので、いくつかご紹介します。

■横面を切る(よこめんをきる)
 なんとなく、意味が予測できるかと思いますが、「横面を切る」とは「第三者同士が自分を挟んで会話をする」という意味です。されるといい気持はしないものですが、それはもちろんヤクザだって同じ。居酒屋などでそれっぽい人を見かけたら、横面を切らないように気をつけましょう。

■エビにする
 これはパッと見ただけでは意味を掴みにくいですが、ヤクザの世界で「エビにする」とは「息の根を止める・縁を切る」という意味で使われるとっても怖い言葉です。
 エビを調理したり食べる時は頭をもぎ取ることから来ている言葉だそうです。

■空気を入れる
 これもカタギの人には意味が通じにくい言葉ですね。
 ヤクザの世界では「欲望や疑念をあおって相手をそそのかす」という意味で使われます。
 もし、使ってみるとしたら「この仕事はつまらない割に手がかかるぞ。新人のAに空気入れてやらせちまえ」というようになります。

■茶碗を叩く(ちゃわんをはたく)
 これは意味を知ると納得できるかもしれません。
 ヤクザの世界で「茶碗を叩く」とは「相手の既得権益を奪おうと横から手を伸ばす」こと。
後々抗争に発展しかねない危ない行為です。

■ツメる
 よく「詰問する」という意味でも使われる「ツメる」ですが、ヤクザの世界では「借金を返済する・必要な金を納める」ことを指します。
 「バカ野郎!いいヤクザもんが、五十や百のカネがツメられねぇでどうする!」というように使うようです。

 『使えるヤクザ語実戦会話術』(向谷匡史/著、情報センター出版局/刊)はカタギの人々でもビジネスシーンでヤクザの言葉を活用してみようじゃないか、というとてもユニークな本です。

 今回紹介したモノの他にも多数、「ヤクザ語」が紹介されていますので、仕事で迫力を出したい、交渉事で気合負けしたくないという方は一読すると参考になるかも(?)しれません。
(新刊JP編集部/山田洋介)

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