池袋という地名を耳にしたら、もはや自然と頭に浮かんでしまうのが『池袋ウエストゲートパーク』シリーズ。今年8月に発売された『ドラゴン・ティアーズ―龍涙』はこのシリーズ第9弾となる。
第一弾が発売されてから10年以上経っても、変わらず読者を惹きつけ続けるIWGPはどのように生まれたのか? 著者の石田衣良さんに単独インタビューを試みた。

☆プレゼントのお知らせ
 今回登場していただいた石田さんのご厚意により直筆サイン入りの『ドラゴン・ティアーズ―龍涙』を読者1名様にプレゼント。応募先はインタビューの最後に掲載しているので、最後まで読んで欲しい。
(新刊JP編集部/山田洋介)


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◆「タカシよりもマコトに僕の性格が出ていると思います」

―本作で9作目となる『池袋ウエストゲートパーク』ですが、このシリーズで石田さんが池袋を舞台に選んだ理由がありましたら教えてください。

石田「このシリーズが始まったのはもう10年以上前になりますが、当時はもう『新宿鮫』が始まっていて、渋谷はJ文学に“渋谷系”という括りがありました。新宿と渋谷がダメだからあとは六本木と池袋しか残ってないなあ、とか考えていて、六本木は何か違うからじゃあ池袋でいいや、というくらいの感じでしたね」

―かねてから池袋が好きだった、というわけではなかったんですか?

石田「もちろん好きでしたよ。コピーライター時代の事務所が有楽町線の飯田橋近辺にあったんです。そこからだと新宿に出るよりも有楽町線に乗って池袋に行く方が便利だったんですよね。CDを買ったり本屋さんに行ったり映画を観たりよく池袋で遊んでいましたから馴染みのある街ではありました」

―池袋のどんなところが気に入ったのでしょうか。

石田「様々な人が雑多に混じっているところです。いわゆる私立の名門校でお金持ちばかり集まっているところよりも、いい子も悪い子もいる学校の方が勉強になるじゃないですか。池袋もそうで、若い人もお年寄りもお金持ちも貧乏人もヤクザもいる。
そういうところが好きですね。小説の舞台としてもすごく扱いやすかったです。六本木を夜中に子供が歩いているとか、おばあさんが歩いているような小説は書けないじゃないですか」

―本シリーズの登場人物の中で魅力的なのはやはりタカシとマコトですが、石田さんご自身の性格がこの二人に投影されていたりもするのでしょうか。

石田「タカシは完全に作ったキャラクターですね。だからタカシよりもマコトの方に僕自身の性格が出ていると思います。物事を斜め下から見るところとか、投げやりなのに熱血だったりするところとか」

―過去に出版された著作のなかで、石田さんご自身の性格に一番近い登場人物は誰ですか?

石田「どうでしょうね(笑)でもマコトが一番近いような気がしますね」


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