プレミアリーグは14日、2月のマネージャー・オブ・ザ・マンス(月間最優秀監督賞)を発表。エヴァートンを率いるデイヴィッド・モイーズ監督が、同賞に輝いた。


 今季のエヴァートンは、ショーン・ダイチ監督体制でシーズンをスタートさせたものの、残留争いに巻き込まれていた影響を受けて、1月には同監督の解任を決断。後任の座には、2001-02シーズン終盤から2012-13シーズン終了後まで公式戦通算518試合を指揮したモイーズ監督が着いていた。

 同監督の就任後、エヴァートンはFAカップこそ4回戦でボーンマスに敗れたものの、プレミアリーグでは4勝4分1敗と安定して勝ち点を積み上げており、黒星を喫したのは初陣となった第21節アストン・ヴィラ戦(●1-2)のみ。第28節終了時点で降格圏の18位イプスウィッチには勝ち点差「16」をつけており、現在は15位に位置する。

 2月のプレミアリーグでは、2勝3分と無敗をキープ。12日に行われた第15節延期分、リヴァプールとの“マージーサイド・ダービー”では後半アディショナルタイムの劇的ゴールにより、首位を走るライバルを相手に2-2のドローに持ち込んだほか、22日に行われた第26節でもマンチェスター・ユナイテッド相手に2-2で引き分け、きっちりと勝ち点を積んでいた。

 これらの功績が認められ、2月のマネージャー・オブ・ザ・マンスはモイーズ監督が受賞。リヴァプールの首位固めに貢献したアルネ・スロット監督や、同月に今季初の3連勝を成し遂げたトッテナムのアンジェ・ポステコグルー監督らを抑えての受賞となった。

 今回のマネージャー・オブ・ザ・マンス受賞を受けて、モイーズ監督はクラブを通して次のように喜びの声を明かし、エヴァートン選手たちに対する感謝の言葉を明かした。

「私が再びこのクラブを率いるようになってからまだ日が浅いが、このタイミングで月間最優秀監督賞を受賞できたのは、選手たちの献身的な姿勢や働きぶりによるところが大きい。本当に選手たちに感謝しなければならないよ。ノミネートされた監督は、本当に皆が優れた人々。
だからこそ、今回受賞できた感激もひとしおだ」

 また、これまでエヴァートンだけでなく、マンチェスター・ユナイテッド、当時1部に在籍していたサンダーランド、さらにウェストハムも率いてきたモイーズ監督にとって、これが自身通算11回目のマネージャー・オブ・ザ・マンス受賞となる。この数字は現在マンチェスター・シティを率いるジョセップ・グアルディオラ監督と並ぶ、歴代3位タイの多さだ。

 ただし、モイーズ監督は「長くプレミアリーグにいることで、受賞のチャンスが人よりも増えただけさ」と自身の見解を明かす。一方で、「プレミアリーグのようなレベルの高いコンペティションで、このような賞を狙うのも簡単なことではない。多くの優秀な監督がいて、若い世代にも新進気鋭の指導者が多い。だからこそ、今回の受賞を嬉しく思う」とも語り、正直な心境も告白した。

 なお、マネージャー・オブ・ザ・マンスの歴代最多受賞者は、かつて27シーズンにわたってマンチェスター・ユナイテッドを率いて、クラブに数々の栄光をもたらしたサー・アレックス・ファーガソン氏。その回数は「27」にものぼる。2位はアーセナルで22年間もの長期政権を築き、クラブの“黄金時代”を作り上げたアーセン・ヴェンゲル氏で、受賞回数は「15」だ。2名の伝説的指揮官に次いで、モイーズ監督とグアルディオラ監督が3位タイにランクインしている。


【動画】モイーズ監督の下で復調を遂げたエヴァートン
 

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