バルセロナを率いるハンジ・フリック監督が、チャンピオンズリーグ敗退の心境を語った。6日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。


 10シーズンぶりのビッグイヤーにまであと2つに迫ったバルセロナは、準決勝でインテルと対戦。先の1stレグでは、FWラミン・ヤマルのゴラッソなどで2度のビハインドを追いつき、3-3とイーブンで折り返していた。迎えた6日、敵地での2ndレグも、前回同様に2点を追う展開となったが、DFエリック・ガルシアとMFダニ・オルモのゴールでスコアを振り出しに戻すと、87分にはFWハフィーニャが名手ヤン・ゾマーの守るゴールを撃ち破った。ここまでチームを牽引してきた“エース”の大仕事で決勝戦への扉に手をかけた…かと思った矢先、アディショナルタイムに痛恨の失点。さらに、突入した延長戦前半に再逆転を許し、そのまま2戦合計スコア6-7(2ndレグは3-4)で敗退が決定した。

 クラブ全体の悲願だった2014-15シーズン以来のCL制覇が潰えた試合後、フリック監督は「失望しているけど、チームのパフォーマンスに不満はない。彼らは全てを尽くした。敗退してしまったが、また来年も挑戦し、今度はクレとクラブを喜ばせたいと思っている」と告白。続けて「この試合から学ぶこともある。これも進歩の過程だ。学び続けたい。今はトレーニングの時間も限られているけど、来シーズン戻ってくるよ」と雪辱を固く誓った。


 また、「インテルも良いプレーを見せた。素晴らしいチームだ。守備も堅固で、優秀なフォワードも揃っている」と対戦相手にリスペクトを払った上で、フリック監督は同試合を担当した審判団にも言及。とくに、2失点目と3失点目の流れにおいて、意見の分かれる判定があった中で、同指揮官は「審判について語るのはあまり好みではないけど、50-50の場面における判定は、すべて彼らに有利だった」とし、「チームは素晴らしい仕事をしてくれた。すべてを尽くしてくれた。もちろん、審判には私の意見を伝えさせてもらった。ここでは言わないけどね」と見解を述べた。

 最後に、フリック監督は「チームと選手たちは尊敬に値する」と強調。そして、「タイトルのためにプレーし、それを渇望しているんだ。今、ラ・リーガではとても難しい試合が待っている。準備期間は3日。選手たちには鏡の前に立ってほしい。
ここまでの自分自身を誇りに思えるはずだから」と週末に控える大一番に向けて、自信を持って戦おうと鼓舞している。

 CLこそ失ったものの、依然として国内3冠には王手をかけているバルセロナ。2位レアル・マドリードとのポイント差『4』で迎える、11日の“エル・クラシコ”。勝利すれば優勝をほぼ手中に収めることができる天王山だが、バルセロナはリバウンドメンタリティを発揮できるだろうか。
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