UEFAネーションズリーグ(UNL)準決勝が4日に行われ、ドイツ代表とポルトガル代表が対戦した。

 今大会より新設された準々決勝ではイタリア代表を2戦合計5-4で破り、初のファイナルズ進出を決めたドイツ代表。
今大会のファイナルズはドイツで開催されており、母国開催で初の戴冠を目指す。対するは、第1回大会の優勝国であるポルトガル代表。こちらはデンマーク代表を2戦合計5-3で撃破し、2度目のUNL制覇に向けて準決勝へと駒を進めた。

 試合は立ち上がりからチームがアグレッシブな入りを見せる。まずは4分にドイツ代表が相手を押し込み、左サイドのフロリアン・ヴィルツがカットインからクロスを供給。大外のヨシュア・キミッヒが折り返し、ゴール正面でパスを受けたレオン・ゴレツカがシュートを放つが、惜しくもボールはGKの正面に飛んでしまった。

 7分にはポルトガル代表のエースに決定機が訪れる。自陣ボックス内でボールを持ったゴンサロ・イナシオが左サイドのペドロ・ネトに縦パス。背後からインターセプトを狙ったヨナタン・ターと入れ替わる形となり、スピードを上げながら空いたスペースをドリブルで運ぶ。ペナルティエリア左角からグラウンダーのクロスを送ると、ボールを引き出したクリスティアーノ・ロナウドが左足を一振り。だが、シュートはGKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンにストップされた。

 すると、一進一退の攻防が続いた序盤から一転し、次第にドイツ代表が主導権を掌握。
19分にはバイタルエリアでパスを受けたアレクサンダル・パヴロヴィッチが手前のニック・ウォルトメイドにボールを預け、ワンツーを試みながらペナルティエリア内に入り込む。自身は相手選手との接触で倒れたものの、こぼれ球にウォルトメイドが素早く反応。ダイレクトでゴールを狙ったが、GKディオゴ・コスタのセーブに防がれた。

 2分後には右サイドからキミッヒがクロスを送り、跳ね返りを拾ったヴァルデマール・アントンがボックス内にパスを出す。一度は相手にクリアされたが、中途半端になったボールをレロイ・サネが手前でカット。華麗なドリブルでエリア内に侵入すると、複数のマーカーを引きつけながらレオン・ゴレツカに横パスを入れる。しかし、フリーの状況で右足を振ったものの、またもポルトガル代表GKディオゴ・コスタによってチャンスを防がれてしまった。

 そんななか、後半開始直後にドイツ代表がスコアを動かす。ゴールキックからビルドアップを開始したポルトガル代表に前線からプレスをかけ、フロリアン・ヴィルツが左サイドの高い位置でボールを奪取。得意のカットインからパスを出し、相手に当たったボールを自ら回収する。ペナルティエリア手前のキミッヒにパスを当てながらゴール前に走り込むと、柔らかな浮き球のリターンをヘディング。シュートは枠の右下に吸い込まれ、ドイツ代表が先制に成功した。


 一方のポルトガル代表も63分にゲームを振り出しに戻す。ハーフウェイライン左からヌーノ・メンデスがルベン・ディアスに繋ぎ、右サイドに張ったフランシスコ・コンセイソンへと展開する。交代直後のコンセイソンが緩急を生かしたドリブルでロビン・ゴセンスを突破し、斜めに運びながら左足を一閃。鮮やかなコントロールショットで同点弾を挙げた。

 さらに68分、GKテア・シュテーゲンの蹴ったボールを拾ったポルトガル代表がポゼッションを開始。ドイツ代表はブロックを敷いて対応するが、N・メンデスがプレッシャーの緩みを突いて、ブルーノ・フェルナンデスとのワンツーで相手の守備網を打破する。素早くボックス内に攻め入ると、ゴール正面で待つC・ロナウドにラストパス。最後はエースが落ち着いて流し込み、ポルトガル代表が逆転した。

 結局、そのまま試合は2-1で終了。ポルトガル代表が決勝進出を決めた。決勝は今月8日に開催され、ポルトガル代表はスペイン代表とフランス代表の勝者と激突する。なお、敗れたドイツ代表は同日に行われる3位決定戦に臨む。


【スコア】
ドイツ代表 1-2 ポルトガル代表

【得点者】
1-0 48分 フロリアン・ヴィルツ(ドイツ代表)
1-1 63分 フランシスコ・コンセイソン(ポルトガル代表)
1-2 68分 クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル代表)

【動画】C・ロナウドの逆転弾はこちら!




編集部おすすめ