バルセロナがアスレティック・ビルバオに所属するスペイン代表FWニコ・ウィリアムズへの関心を強めているようだ。16日、スペイン紙『アス』やドイツメディア『スカイスポーツ』が伝えている。


 就任初年度のハンジ・フリック監督に率いられたバルセロナは、公式戦60試合で174ゴールという欧州屈指の攻撃力を披露し、ラ・リーガ、コパ・デル・レイ(国王杯)、スーペルコパ・デ・エスパーニャの国内3冠を達成。とりわけスペイン代表FWラミン・ヤマルとブラジル代表FWハフィーニャによる両ウイング(WG)の破壊力は抜群で、ヤマルは18ゴール25アシスト、ハフィーニャは34ゴール25アシストという圧巻の成績を残した。

 しかし、スポーツディレクター(SD)を務めるクラブOBのデコ氏は「我々はハフィーニャとラミンに大きく依存している」と言及。「彼らに似た選手、解決策となり得る選手を探している」と続け、今夏の移籍市場でWGの補強に乗り出す意向を示していた。

 そうした中、バルセロナは昨年夏に続いてニコ・ウィリアムズの獲得を検討している。バイエルンやアーセナル、チェルシーも関心を寄せるなど今夏の“人気銘柄”となっている同選手だが、現時点ではバルセロナが争奪戦を優位に進めているとのこと。ここ数日間で新たな交渉やフリック監督との電話会談が行われ、選手本人も加入に前向きだという。今後はジョアン・ラポルタ会長やデコSDを中心に選手登録に関する検討が重ねられる見込みで、クラブが獲得にゴーサインを出せば、今夏の移籍が実現する可能性は高いようだ。

 移籍市場に精通するイタリア人ジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏は、ニコ・ウィリアムズ自身がバルセロナへの移籍を希望しており、バイエルンやアーセナル、チェルシーといった獲得競争の“ライバル”たちもそのことを理解していると指摘。しかし、慢性的な財政問題を抱えるバルセロナが獲得を断念する可能性もあるため、他クラブも依然として動向を注視し続ける見通しだ。

 現在22歳のN・ウィリアムズは2013年夏にアスレティック・ビルバオの下部組織に加入し、2020-21シーズンにトップチームデビューを飾った。ここまで公式戦通算167試合で31ゴール30アシストをマークし、昨年夏にはイケル・ムニアイン(現:サン・ロレンソ)から背番号「10」を継承。
現行契約は2027年6月末まで残されており、契約解除金は5800万ユーロ(約97億円)程度と報じられている。
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