以前、ビジャレアルのフェルナンド・ロイグ会長が「誰かが去りたいと望むなら…人生で翼を折るべきではない。誰もが飛ぶべきだ」と口にしたように、アレックス・バエナの出発のときが近づいている。来月に24歳となるイエローサブマリンのカンテラーノは、3シーズン連続で15G/A(ゴール関与数)を達成しているほか、昨夏にはスペイン代表としてEURO2024を、U-23スペイン代表としてパリオリンピックを制覇する“無敵の夏”を経験。ジローナにレンタル移籍した2021-22シーズンを除き、2018年12月にトップチームデビューを果たして以降、約5年間でクラブ公式戦通算148試合に出場し26得点40アシストを記録。また、ヨーロッパリーグのタイトルも手にしている。
そうしたなかで、ビジャレアルの攻撃を司り、今やビッグクラブも無視できない存在となったバエナに対しては、かねてよりアトレティコ・マドリードが獲得に動いており、目下行われているFIFAクラブワールドカップ2025の開幕前から交渉が開始されていた。すると25日、ラジオ局『カデナ・セル』の番組に出演したビジャレアルのマルセリーノ・ガルシア・トラル監督は、「アレックス・バエナを失ったと考えているか? うん、ほぼそうだね」と明言し、「もちろん、完全に諦めたわけではない。バエナは我々とともにいた選手で、この1年半の間、彼のフットボーラーとしてのスキルを楽しむことができたのは幸運だったよ。ただ、サイクルには始まりと終わりがある」と事実上の退団を認める形に。さらに、「(ディエゴ・)シメオネがアレックス・バエナを最大限に活かすと確信している。アトレティコのファン、監督、チームメイト、そして彼自身…きっととても幸せになるだろう」とも語った。
またスペイン紙『アス』も、クラブ間の交渉が「加速している」と指摘。
すでに、ベティスに所属するMFジョニー・カルドーゾの加入も確実視されているアトレティコ・マドリード。悲願のビッグイヤー初戴冠に向け、まずは“オトラの実力者”のダブル獲りが実現しそうだ。