32チームが参加し、48試合が行われている今年から新フォーマットとなったクラブW杯は賞金総額10億ドル(約1450億円)であることに注目が集まっている一方、8月中旬には各リーグの開幕を迎えることから、出場しているクラブの選手たちは休む期間が十分に取れないまま新シーズンが始まることへの懸念の声も上がっている。
国際プロサッカー選手会(FIFPRO)は選手には少なくとも4週間のオフシーズン休暇を与えるべきだとする報告書を発表しているなか、かねてより、過密日程による選手の負担問題について度々苦言を呈してきたクロップ氏は、ドイツ紙『ヴェルト・アム・ゾンターク』で現在開催されているクラブW杯について言及し、選手の健康に対する深刻な懸念を表明した。
「重要なのは試合そのもので、周囲のことは関係ない。だからこそ、クラブワールドカップはその点でサッカー史上最悪のアイデアなんだ。日々の業務に全く関わったことがない、あるいはもはや全く関わらない人たちが何か思いついただけだ」
「参加費は途方もない額だけど、すべてのクラブが参加できるわけではない。昨年にはコパ・アメリカと欧州選手権があり、今年はクラブワールドカップ、そして来年はワールドカップだ。これでは出場する選手たちは肉体的にも、精神的にも、真の回復を遂げることができない」
さらに、クロップ監督は「選手たちが来シーズン、これまでに経験したことのないケガに悩まされるのではないかという深刻な懸念を抱いている。来シーズンでなくても、ワールドカップかそれ以降に起こるだろう」と十分な休息期間がないことで負傷者が続出する可能性があることを指摘した。
「私たちは常に選手たちには毎試合、これが最後の試合であるかのように臨むことを期待している。年間70回か、75回はそう伝えている。だが、このままではいけない」
「選手たちには必ず休息を与えなければならない。休息がなければ最高のパフォーマンスを発揮することはできないからね。