試合後、先発出場した川崎FのDF高井幸大は、「今までの成長のすべてを出そうと思って試合に入りました。
高井はこの試合を最後に、海外クラブ移籍のためにチームを離れることが公式発表済。試合後にはセレモニーを行った。「まず、素晴らしい選手たちがいるところが、このチームでプレーできてよかったと思うところですし、ジュニアから、スタッフやいろいろな知り合いの方も応援してくれて、3年半トップチームにいましたけど、応援してくれる人が増えたので、活躍できてよかったです。(家族には)ありがとうと伝えました」と、ここまで高井に携わった人々への感謝を口に。
試合後の会見で、「今は顔つきも変わり、自分が一緒に戦ってきたときより引き締まったいい表情をしているので、世界の舞台で彼らしく戦い続けてほしいですし、チャレンジャーであり続けてほしい」と、昨季まで川崎Fを率いた恩師の鬼木達監督(現鹿島)からもエールを送られた。取材対応前にも長く談笑していたが、「すごく僕を評価してくれて、ありがたかったですし、すごく感謝しています」と高井も鬼木監督に感謝の意を伝えている。
高井はトッテナム・ホットスパー加入が濃厚と報じられている。「試合だったりに出てみないとわからないので、練習からアピールしたい」と、まずは全力でぶつかり、肌で感じてみることが大切だと話し、プレシーズンキャンプの貯日から大事ですねと話を向けると、「スライディングで削りにいきます(笑)」と冗談交じりに気合いが伝わる言葉を残す。
スパーズは昨シーズン、プレミアリーグは17位に低迷したものの、ヨーロッパリーグを制覇したため、チャンピオンズリーグにも出場する。「ヨーロッパでサッカーするのが夢というか、CLも出たかったので、少なからず出られるチャンス、権利はあるので、頑張っていきたい」と夢の舞台へ意欲を燃やす。
川崎Fには家長昭博や伊藤達哉といった海外プレー経験がある選手がいるが、「相談も何回か聞いてもらった」そうで、「たぶんすごくもがいてきた海外生活だったと思うので、すごくためになりました」とアドバイスを受けつつ、厳しい環境に身を置くことにも「覚悟がありますし、頑張るだけだと思います」と力を込めている。
【動画】高井幸大、海外移籍へ 退団セレモニー全編