現在34歳のデ・ブライネは、ヘンク、チェルシー、ブレーメン、ヴォルフスブルクを経て、2015年夏にマンチェスター・シティへ完全移籍加入。翌年夏に就任したジョゼップ・グアルディオラ監督の下、中心選手としてチームを牽引し、約10年間の在籍で公式戦通算422試合出場108ゴール177アシストを記録。 マンチェスター・シティでは合計18ものタイトルを獲得しており、2022-23シーズンにはクラブ史上初のチャンピオンズリーグ(CL)制覇を経験したほか、プレミアリーグで6度、FAカップで2度、EFLカップ(国内カップ戦)で5度、コミュニティシールドで3度、FIFAクラブワールドカップで1度トロフィーを掲げた。
マンチェスター・シティの“レジェンド”が新天地として選んだクラブは、2024-25シーズンのセリエAで2年ぶり通算4度目のスクデットを獲得したナポリ。会見にて、「競争力の観点から言えば、ナポリは僕にとって最高の場所だ。昨季、その実力を示したことからもわかるよね。イングランドとは全く違う世界だと思っているが、競争心を忘れず、高いレベルでプレーできることを証明したい」と意気込むと、移籍を決めた背景についても、次のような言葉で説明した。
「クラブは僕に野心的なプロジェクトを提示してくれた。それが最も魅力的だと感じたんだ。競争力を高めたいと思っていて、実際に今夏には、他にも重要な選手を数多く獲得している。僕はもう若くはないが、まだ多くを示せると感じている。それを証明するためにここへ来た」
現在、ナポリにはベルギー代表でチームメイトのFWロメル・ルカクが所属しており、過去には同じく代表でプレーしたFWドリース・メルテンスも長らく在籍していた。
デ・ブライネのナポリでの背番号は「11」に決定した。トレーニングでは、故ディエゴ・マラドーナ氏の背番号であり、現在は永久欠番となっている「10」を着用する場面もあったという。「正直、驚いたよ。あの番号が永久欠番であることはもちろん知っているし、僕にとっては光栄なことだけど、それと同時に相応の責任も背負わなければならない」と話したデ・ブライネは、「マラドーナは伝説的な存在で、このクラブに歴史を刻んだ人物。でも、僕はケヴィン・デ・ブライネだ。ファンに喜びをもたらし、自分らしくあり続けたい」と語り、自分の色でプレーすることを強調している。
ナポリを率いるアントニオ・コンテ監督について「実はあまり話をしていなくて。練習も2回しかしていないから、ここからだろう」と正直に口にしたが、「彼はイングランドのチェルシーとトッテナムで長年監督を務めていたので、よく知っている。
なお、デ・ブライネ自身は「イタリア語は多少理解できる」というレベルらしいが、「これからレッスンを受けるつもりだ。イタリア語でインタビューも受けてみたいね」とも述べており、言語面からも新天地に馴染む覚悟を示した。
【動画】ナポリがデ・ブライネの契約日に密着