チェルシーのオーナーを務めるコンソーシアム『BlueCo』が2023年6月にストラスブールを買収して以降、両クラブ間では積極的に取引が行われており、昨季はセルビア代表GKジョルジェ・ペトロヴィッチ、ブラジル代表MFアンドレイ・サントス、アメリカ代表DFケイレブ・ワイリー(半年間)がチェルシーからレンタル移籍で加入していた。
そのストラスブールは2024-25シーズンのリーグ・アンを7位で終え、ヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)出場権を獲得。その中でもA・サントスとペトロヴィッチは主力としてチームに大きく貢献を果たし、ペトロヴィッチはチーム内の年間最優秀選手賞を受賞する活躍を見せていた。この活躍からA・サントスは今季チェルシーのトップチームでプレーすることが期待されているほか、ペトロヴィッチはボーンマスへの完全移籍が決定している。
姉妹クラブで出場機会を得て、成長を促すシステムが順調に進んでいることから、今季も両クラブ間でのレンタル移籍枠に注目が集まっていたなか、7月28日に現在20歳のU-21ベルギー代表GKマイク・ペンダースが、同31日に現在18歳のエクアドル代表MFエクアドル代表MFケンドリー・パエスがチェルシーからレンタル移籍することが発表された。
両者ともに初めて欧州5大リーグでプレーするシーズンをストラスブールで迎えることになっていたなか、8月1日にはU-20フランス代表DFママドゥ・サールがストラスブールにレンタル移籍することが明らかになった。
現在19歳のM・サールは2024年夏にリヨンからストラスブールに加入し、今年6月8日にチェルシーに完全移籍となり、2033年6月30日までとなる8年契約を締結。今夏開催されたFIFAクラブワールドカップ2025で1試合に途中出場し、チェルシーデビューを果たしていたが、2025-26シーズンは再びストラスブールでプレーすることが決定した。
なお、2024-25シーズン以降、国際的なレンタル移籍については1クラブあたり6人までとFIFA(国際サッカー連盟)によって定められており、同一クラブ間でのレンタル移籍は、最大3人までとなっている。これに伴い、チェルシーはレンタル組3選手の他に、U-19フランス代表MFマティス・アムグーとU-19イングランド代表DFイシェ・サミュエルズ・スミスを完全移籍でストラスブールに売却しているため、今夏はすでに5選手が姉妹クラブへ加入することが明らかになっている。