サガン鳥栖は4日、ブラジルのカピタルDFより期限付き移籍中のFWマイケル・クアルクについて、両者合意のもとで契約を解除したことを発表した。

 クアルクについては今年6月23日、鳥栖への期限付き移籍加入が発表されたばかり。
当時、クラブは期限付き移籍期間が2026年5月31日までであること、背番号が「38」に決まったことを伝えており、クアルク自身もクラブを通して「この素晴らしいクラブの一員になることができ、喜びと幸せを感じています。ここでは自分自身の成長とともに、クラブの確実な昇格を実現させるために努力したいです。よろしくお願いします」と意気込んでいた。

 しかしながら、その後鳥栖の公式戦で出場機会はなく、今回、加入からわずか1カ月強にして、契約を解除することが発表された。鳥栖の発表によると、登録手続きを進める過程において、「国際サッカー連盟(FIFA)が定める『選手の地位及び移籍に関する規則(RSTP)』第5条第4項に基づき、サガン鳥栖では2025シーズンの公式戦に出場できない可能性があるとの回答がFIFAよりあった」とのこと。この結果、両者合意のもと契約を解除することとなった。

 FIFAが定める「選手の地位及び移籍に関する規則(RSTP)」第5条第4項において、選手は1シーズン中に最大3つのクラブに登録できるが、この期間中、選手は2つのクラブの公式試合にのみ出場できると定められている。2025シーズン、クアルクは期限付き移籍していたフォルタレーザECでカンピオナート・セアレンセ(セアラー州選手権)の1試合に出場したあと、カピタルDFで公式戦通算10試合のピッチに立っていた。鳥栖は詳細を公表していないものの、これらの出場歴が「選手の地位及び移籍に関する規則(RSTP)」第5条第4項に抵触したと見られる。

 なお、今シーズンのJリーグでは、今年7月に名古屋グランパスでも同様の事例が発生。フルミネンセから期限付き移籍加入したFWレレが、FIFAが定める「選手の地位及び移籍に関する規則(RSTP)」第5条第4項にに基づき、名古屋では2025シーズンの公式戦に出場できないとFIFAより回答があったことを明かしていた。当時、名古屋が発表していた、FIFAが定める「選手の地位及び移籍に関する規則(RSTP)」第5条第4項の詳細は下記の通り

「選手は1シーズン中に最大3つのクラブに登録できます。
この期間中、選手は2つのクラブの公式試合にのみ出場できます。この規則の例外として、シーズンが重複する協会(例:シーズン開始が冬/春ではなく夏/秋)に所属する2つのクラブ間を移動する選手は、以前のクラブに対する契約上の義務を完全に遵守し、登録期間(第6条)および契約の最短期間(第18条第2項)に関する規定を遵守することを条件として、当該シーズン中に3つ目のクラブの公式試合に出場する資格を得ることができます。この項に規定する制限は、選手が第6条第3項a)の例外に基づいて登録を希望する場合には適用されません。FIFAクラブワールドカップの競技規則では、さらに例外が定められる場合があります」


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