レアル・ソシエダは4日、ウルヴァーハンプトン(ウルブス)から元ポルトガル代表FWゴンサロ・ゲデスが完全移籍加入することを発表した。

 クラブからの発表によると、ゲデスは4日午後、ギプスコア・ポリクリニカ病院でメディカルチェックを受け、その後アノエタの事務所で正式契約を締結したとのこと。
契約は2028-29シーズン終了時までにあたる2029年6月30日までの4年間。契約には1年間の延長オプションも付随していることが明かされている。なお、移籍金は公表されていないものの、スペインメディア『アス』によると、レアル・ソシエダは400万ユーロ(約6億8000万円)をウルブスに支払うという。最大200万ユーロ(約3億4000万円)のボーナスも付いているとのことだ。

 レアル・ソシエダへの完全移籍加入を受けて、ゲデスはクラブを通してコメントを発表。次のような言葉で、新天地の印象や意気込みなどを明かした。

「ここで受けた歓迎は非常に温かく、既にすべてを気に入ってしまった。レアル・ソシエダはとても良いチーム、攻撃的で野心溢れるチームだ。そんな環境は僕にとっても最適だと思う。なぜなら、僕もできる限り上を目指して戦うからだ」

「このクラブが直近の数年間で見せてきたレベル、そしてそのプレースタイルこそ、僕がここを移籍先に選んだ理由だ。イングランドでは完全に適応できなかったが、ここではできるだけ早く本来のレベルに戻りたい。既に監督も話をしたし、彼が僕に求めるものも理解できている。
ピッチ内外を問わずに、僕にできる最大限の努力を尽くすよ」

 ゲデスは1996年11月29日生まれの現在28歳。母国の名門として知られるベンフィカのアカデミー育ちで、同クラブでトップチームデビューを飾ると、2017年1月にはパリ・サンジェルマン(PSG)へステップアップ。しかし、PSGではベンチを温める日々が続き、2017年夏にバレンシアへのレンタル移籍に出た。自身初挑戦となったラ・リーガでは即座に持ち味を発揮し、バレンシアでは左ウイングの主力として活躍。翌年夏に完全移籍へ移行すると、2022年夏にウルブスへ移籍するまで、レンタル期間も含めて計5年間にわたってバレンシアを支えた。在籍期間通算では公式戦178試合出場36ゴール30アシストをマーク。2018-19シーズンにはクラブにとって11年ぶりとなるコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)の優勝に貢献した。

 ウルブスでは初年度の半年間のみのプレーとなり、その後はベンフィカ、ビジャレアルへのレンタル移籍を経験。昨年夏にウルブスへ復帰すると、2024-25シーズンはウルブスの選手としてシーズンを戦い抜き、公式戦33試合の出場で5ゴール5アシストとまずまずの成績を残していたが、先発での出場機会は14試合にとどまっていた。

 ビジャレアルでプレーした2023-24シーズン後半戦以来、ラ・リーガの舞台へ帰還するゲデス。日本代表MF久保建英、スペイン代表FWミケル・オヤルサバルらと攻撃陣を形成し、バレンシア時代のような輝きを取り戻すことはできるか。

 なお、セルヒオ・フランシスコ監督の下で新たなスタートを切るレアル・ソシエダにとっては、今夏の移籍市場で2人目の新戦力となる。
今月1日、リヨンからクロアチア代表DFドゥイェ・チャレタ・ツァルのレンタル移籍加入を発表していたが、ゲデスは同選手に続く補強となった。


【動画】ソシエダ攻撃陣の新たな顔? ゴンサロ・ゲデスのスキル集



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