現在27歳のエンクンクは、パリ・サンジェルマン(PSG)の下部組織出身で、ライプツィヒでの飛躍を経て、2023年7月にチェルシーに5300万ポンド(約104億円)の移籍金で加入した。しかし、2023-24シーズンは開幕前に手術を受けて長期離脱を余儀なくされるなど、負傷に悩まされたシーズンを送った。
エンツォ・マレスカ監督が就任した2024-25シーズンは、公式戦42試合に出場し、14ゴール5アシストを記録。今夏開催されたFIFAクラブワールドカップ2025でも6試合に出場し、ラウンド16のベンフィカ戦では貴重な勝ち越しゴールを決めるなど、優勝に貢献を果たした。
しかし、プレミアリーグでの先発出場は9試合にとどまるなど、控え選手の役割が主となり、現行契約は2029年6月30日までとなっているものの、今夏の退団が濃厚視されている。
依然として去就は不透明となっているなか、クラブW杯の影響で遅れて休暇をとっていたチェルシーは4日に新シーズンに向けて再始動をしており、8日にレヴァークーゼンと、10日にミランとのプレシーズンマッチを実施した後、17日には日本代表MF鎌田大地が所属するクリスタル・パレスとのプレミアリーグ開幕節を予定している。
それでも、今回の報道によると、エンクンクはプレシーズントレーニングの開始時にチームに合流しなくていいことを許可された模様で、今夏の移籍の可能性は高まっていることが予想されている。
なお、かねてより関心が寄せられていたマンチェスター・ユナイテッドや古巣ライプツィヒへの移籍の可能性は現時点では低くなっているものの、イングランドやイタリア、ドイツなどの複数クラブから関心が寄せられていることが伝えられており、移籍金5000万ユーロ(約85億円)と評価されているエンクンクの今後の動向には注目が集まりそうだ。