川崎Fでは8月に加わった元クロアチア代表DFフィリップ・ウレモヴィッチが早速先発でデビューを飾り、セルビア人FWラザル・ロマニッチもベンチ入り。
6分、いきなり川崎Fが先制する。ペナルティエリア手前でパスを受けた橘田健人が右足一閃。狙い澄ましたミドルシュートをゴール右下に突き刺した。
しかし川崎Fは14分に退場者を出してしまう。ウレモヴィッチが中盤で相手FW碓井聖生を止めようとしたものの、完全にアフターで足首を削ってしまい、主審のオンフィールドレビューでレッドカードが提示。ほろ苦いデビュー戦となったウレモヴィッチはロッカールームへと引き上げ、伊藤達哉に代わってジェジエウが緊急投入された。
数的不利の川崎Fは、24分に福岡の同点を許す。右サイドの深い位置でフリーキックを与えると、相手のキッカー名古新太郎は意表を突いて直接ゴールを狙う。とっさに反応したエリソンが体を投げ出してヘディングでのクリアを試みたが、ボールは無情にもゴールへ吸い込まれた。
しかし、29分にエリソンが自ら取り返して川崎Fが勝ち越す。山本悠樹のパスに抜け出したエリソンは相手に阻まれてシュートまで持ち込めなかったが、すぐに体勢を立て直し、強靭なフィジカルで相手GKからボールをブロック。
36分、福岡がふたたび試合を振り出しに戻す。名古が左コーナーキックからインスイングのボールを供給。ニアで上島拓巳が合わせると、ボールはまたしてもエリソンに当たってからゴールに入った。
前半終了間際にまさかの展開が待ち受けていた。福岡のカウンターを阻止しようとしたファンウェルメスケルケン際が、相手MF紺野和也を倒してこの試合2枚目のイエローカードを受け取ってしまう。川崎Fは9人で後半を迎えることになった。
守勢を強いられる川崎Fは、72分に橘田のペナルティエリア内でのファウルを取られて福岡にPKを与えてしまう。GK山口瑠伊はキッカーの名古に逆を突かれて、川崎Fがついに福岡の逆転を許す。
川崎Fはロマニッチらを投入して反撃を試みるが、85分に福岡が川崎Fを突き放す4点目を奪う。名古がペナルティエリア手前から鋭い縦パスを差し込み、ボックス中央で受けたのは碓井。柔らかいタッチで収め、反転して右足でゴールへ流し込んだ。
そして88分、福岡がダメ押しの5点目をゲット。左サイドを切り裂いた藤本一輝が深い位置から折り返し、ファーで収めたのは紺野。角度のないところから左足を振り抜いて押し込んだ。
試合はこのまま終了し、川崎Fは2連敗で優勝争いから後退か。鬼門等々力で25年ぶりに勝利した福岡は3試合ぶり白星で7戦無敗となった。次節は16日に行われ、川崎Fは敵地でアルビレックス新潟と、福岡は敵地で鹿島アントラーズと対戦する。
【スコア】
川崎フロンターレ 2-5 アビスパ福岡
【得点者】
1-0 6分 橘田健人(川崎F)
1-1 24分 名古新太郎(福岡)
2-1 29分 エリソン(川崎F)
2-2 36分 上島拓巳(福岡)
2-3 73分 名古新太郎(福岡)
2-4 85分 碓井聖生(福岡)
2-5 88分 紺野和也(福岡)
【ゴール動画】川崎Fvs福岡