レアル・マドリードを率いるシャビ・アロンソ監督は、オーストリア代表DFダヴィド・アラバの中盤起用を検討しているようだ。11日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。


 司令塔としてタクトを振るっていた元ドイツ代表MFトニ・クロース氏が昨年夏に現役を退いて以降、中盤のボール保持の局面において課題を抱えているレアル・マドリード。今夏の移籍市場ではスペイン代表MFマルティン・スビメンディ(アーセナル)やドイツ代表MFアンジェロ・スティラー(シュトゥットガルト)への関心が囁かれたが、現時点で中盤の補強は実現していない。

 報道によると、X・アロンソ監督は既存戦力のコンバートによるクロース氏の“穴埋め”を検討しているという。目を付けたのが現役時代にバイエルンでチームメイトだったアラバ。当時のバイエルンはジョゼップ・グアルディオラ監督(現:マンチェスター・シティ)の下、ボール保持時には各選手が流動的にポジションを取っており、左サイドバック(SB)が主戦場だったアラバもしばしば中盤センターに陣取ってビルドアップをサポートしていた。

 X・アロンソ監督はかつてチームメイトだったアラバの長所を熟知しており、レアル・マドリードの中盤でそれを発揮できると考えている模様。現地時間8日に行われたレガネスとの親善試合では、同選手を中盤の底で起用したようだ。現状ではテスト的な側面が強いものの、開幕が迫る2025-26シーズンでアラバの中盤起用が引き続き採用される可能性も否定できないだろう。

 なお、中盤起用はアラバにとっても好都合であると『マルカ』は指摘している。これまで主戦場としていたセンターバック(CB)にはブラジル代表DFエデル・ミリトンやドイツ代表DFアントニオ・リュディガー、スペイン代表DFラウール・アセンシオが控えており、そこにスペイン代表DFディーン・ハウセンも加入。熾烈な競争が必須のポジションとなっているが、中盤起用というオプションが加わることで、出場機会の増加も予想される。

 アラバの現行契約は2026年6月末まで。
去就不透明とされる中で浮上した中盤起用の可能性。X・アロンソ監督の判断に注目が集まる。
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