サンダーランドは14日、2025-26シーズンを戦うトップチームのキャプテンに、スイス代表MFグラニト・ジャカが就任することを発表した。

 ジャカは7月30日、レヴァークーゼンからサンダーランドへの完全移籍が発表。
背番号は過去に所属した全クラブで着用した「34」に決まった。移籍金は非公表とされているが、移籍市場に精通するイタリア人ジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏によると、2000万ユーロ(約34億円)程度がレヴァークーゼンに支払われたという。

 自身としてはアーセナル時代以来、3シーズンぶりのプレミアリーグ復帰となったが、新天地では腕章を託されることが決定。今回の決断を受けて、ジャカはクラブを通して次のようにコメントを発表している。

「このクラブとチームのキャプテンを務めることは、僕にとって非常に誇らしいことだ。ピッチ内外でリーダーシップを発揮し、トレーニング場やクラブ全体でチームメイトをサポートしていきたいと考えている。サンダーランドの歴史の一部となり、過去にキャプテンマークを巻いた名だたる選手たちと共に歩むことは、大きな栄誉だ。僕について知っている人々は、僕が何を求めるのかをよく理解してくれていると思う。僕は高い基準を要求する人間なんだ。なぜならば、僕は勝者であり、勝ちたいと常に願っているからだ。もちろん、チームメイトにも同じことを要求するつもりだ」

 また、サンダーランドを率いるレジス・ル・ブリ監督は、決断の背景を次のような言葉で明かしている。

「プレミアリーグでは、一貫性、成熟度、経験が試される。
グラニトはこれらすべての資質を備えている選手だ。彼のこれまでの行動は非常に印象的で、ピッチ上ではそのレベルの高さが明らかだった。周囲の選手たちはこの影響を感じており、彼のリーダーシップは、異なる環境に適応し、新たな挑戦と機会に向き合うチームを支えるだろう。グラニトの役割は、夏の移籍市場終了後に最終決定される新たなリーダーチームの一員としても機能する」

 なお、ジャカはこれまでにボルシアMGやレヴァークーゼンでも腕章を託された経験があり、アーセナル時代の2019-20シーズンにも、最終的には剥奪という苦い思い出となってしまったが、正式にキャプテンに任命されていた。また、2020年9月からはシュテファン・リヒトシュタイナー氏からスイス代表の主将の座を受け継いでおり、現在もキャプテンとして活躍。代表チーム、これまでにプレーした各クラブで、その優れたリーダーシップが評価されてきた。

 サンダーランドは2024-25シーズンのチャンピオンシップ(イングランド2部リーグ)を4位で終えたものの、昇格プレーオフの2試合をともに劇的な形で勝利し、2016-17シーズン以来のプレミアリーグ復帰が決定。一時はリーグ1(イングランド3部リーグ)にも沈んでいたが、暗黒期を乗り越え、再びプレミアリーグの舞台に戻ってきた。

 今夏の移籍市場ではジャカだけでなく、ブライトンからコートジボワール代表FWシモン・アディングラ、チェルシーからU-19スペイン代表FWマルク・グイウ、アトレティコ・マドリードからモザンビーク代表DFヘイニウド・マンダーヴァなど、実に11名の新戦力を補強。9年ぶりとなるプレミアリーグへ、着実に戦力を強化している。


【動画】新主将ジャカからのメッセージ



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