バイエルンが、チェルシーに所属するフランス代表FWクリストファー・エンクンクの獲得を画策しているようだ。13日、『スカイ・ドイツ』が報じた。


 現在27歳のエンクンクはパリ・サンジェルマン(PSG)のアカデミー育ちで、ライプツィヒで2022-23シーズンにブンデスリーガ得点王を獲得するなど活躍し、2023年夏に5300万ポンド(現在のレートで約105億円)の移籍金でチェルシーへ完全移籍。しかし、加入直後からケガの影響で長期離脱を余儀なくされ、2024-25シーズンは公式戦48試合の出場で15ゴール5アシストを記録したものの、うち23試合が途中出場と、“バックアッパー”として過ごす時間が長かった。

 エンクンクとチェルシーの現行契約は2029年6月30日まで残っているものの、今夏の移籍市場でクラブを離れる可能性が高いと報じられている。4日の始動時にその姿はなく、イギリスメディア『アスレティック』によると、クラブから合流延期の許可を受けていた模様。エンツォ・マレスカ監督も主力としてカウントしておらず、今夏は新天地を模索する期間となっている。

 同メディア『ガーディアン』は10日、チェルシーが獲得を狙うライプツィヒ所属のオランダ代表MFシャビ・シモンズの移籍オペレーションにエンクンクを含める可能性を指摘していたが、今回『スカイ・ドイツ』のフロリアン・プレッテンベルク記者が報じたところによると、ライプツィヒはレンタル移籍での獲得を望んでいるという。一方で、チェルシーとエンクンク本人は完全移籍を希望していることで、条件面に隔たりがあるようだ。

 一方で、完全移籍を望むクラブとして、エンクンクの獲得レースに参戦したのがバイエルンだ。今夏、バイエルンはシュトゥットガルトに所属するドイツ代表FWニック・ウォルトメイドの獲得を目指していたが、バイエルンのマックス・エベールSD(スポーツディレクター)は「シュトゥットガルト側は交渉に応じる意思を示していない。我々にとっては手に負えない問題だ」などと語り、現時点で交渉が進展する気配は見られない。このような状況を受けて、ターゲットをエンクンクにシフトする可能性があると報じられた。

 エベールSDは最前線でも、2列目でも、ウイングでもプレー可能なエンクンクのユーティリティ性を高く評価しているとのことで、エンクンク自身もバイエルンへの完全移籍加入に前向きな姿勢を見せているという。
適正な金額でのオファーが届いた場合、交渉は順調に進みそうだ。

 バイエルンやライプツィヒだけでなく、セリエAのインテルからも熱視線を送られているエンクンク。今夏の“デッドラインデー”までに、どのような決断を下すのだろうか。


【ハイライト動画】エンクンク、クラブW杯のベンフィカ戦では貴重な勝ち越しゴールも



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