SOMPO WEリーグ第2節が17日に行われ、日テレ・東京ヴェルディベレーザとノジマステラ神奈川相模原が対戦。昨季王者の東京NBが5-0とホーム開幕戦で大勝を収め、今季初勝利を手にした。


 大量得点はしたものの、前半は攻め込みながらもスコアレスで折り返すなど、N相模原の5-4ブロックに手を焼く時間もあった。フル出場した東京NBのMF塩越柚歩は「前節のINAC神戸レオネッサ戦(●0-2)もそうですが、チャンスをすごく作っている中で決めきれないところが自分たちの課題で。ちょっと焦りもありましたし、自分自身もチャンスが何回かあった中で決めきるところが、まだまだ課題だなと思いました」と苦労した前半を振り返りつつ、後半は先制点後、一気呵成に得点を積み上げたことについては、「自分たちの強みは、そういうところだと再確認できた試合ではあったと思っていて、多くチャンスを作るところで決めきるところ、外してしまうところ、そういう少しの差で大きく試合展開が変わってくるので、後半は自分たちの良さがすごく多く出た試合だったと思います」と振り返った。

 塩越自身は3-4-1-2のトップ下に入るような形で、流動的に動きながら攻撃をけん引。「相手の間で立ち位置を取っていたら後ろからいいボールが来るので、相手に嫌がられるようなポジショニングを取り続けて、後ろから前へのつなぎ役みたいな、ゴール前にいかに多くチャンスを作れるかが自分の得意なプレーでもあるので、そういうところは意識してプレーしていました」と自身のプレーを語ったが、この点は楠瀬直木監督も、「塩越が気持ちよくやれているということはいい流れだと思っているので。塩越と話しているのは、『またファンタジスタの時代は絶対に来る』ということで、今日も最初にすごくいいプレーをして。塩越をはじめ、菅野(奏音)や眞城(美春)もサッカーって面白いんだと思えるようなプレーを出してくれる。偉そうかもしれないですが、『女子サッカーってこんなに面白いよ』、『こんなに素敵だよ』という表現ができたらいいと彼女たちとは話しています。それで勝ちたいですが、『あんなプレー見た?』と感じてくれる人がいたら、やっている甲斐があると思っています。でもやはり質。わかる人には自己満足だと思われてしまう。そうならないようにちゃんと周りの状況を見ながら、という話をしています」と、塩越をはじめとした選手たちの良さが最大限に発揮できるようアプローチしていると話している。


 この試合では、AFC U20女子アジアカップタイ2026予選に出場していた眞城が復帰したため、菅野とともに中央のトリオを結成。「要求したところに出せる技術を持っている選手たちなので、自分がほしいところに入ったら綺麗に縦パスを差してくれますし、ここに出してと言わなくても出してくれたり、向こうも多分いいところにいてくれると思ってくれるような関係が築けていると思います。美春とは初めての試合でしたけど、技術が高い選手なので、動き回って、いろいろなところに顔を出してくれて、いいパス出してくれるので、それがゴールにつながればと思います」と、コンビネーションをさらに高めていきたいと続けた。

 今季、三菱重工浦和レッズレディースから移籍した塩越にとっては、味の素フィールド西が丘で初のホームゲームとなったが、「アウェーでしか来たことがなかったので、また違った雰囲気でしたけど、西が丘では点を取ることが多かったので、いいイメージは多く持っている中で、決めきれなかった部分はしっかり練習しなきゃなと思っています」と次のホームゲームへ意気込む。その次のホームゲームは古巣・浦和を迎える大一番。「相手どうこうとあまり意識しすぎず、まずは自分たちがいいプレーを多く出せるような試合になればいいと思います。それでも警戒されるとは思いますし、移籍して初めての古巣との試合ということもあって、自分の移籍した覚悟だったり、そういうプレーがピッチ上で表現できればと思います。自分が活躍してやるという気持ちより、自分がいい流れ役になれたらと思います。自分の出せるものをしっかり出し切れる試合にしたいです」と、東京NBの選手としてのプレーをしっかり表現したいとしている。


【ハイライト動画】女王・日テレ東京ヴェルディベレーザが5発大勝



編集部おすすめ