プレミアリーグ第1節が17日に行われ、クリスタル・パレスは敵地でチェルシーと対戦。負傷のため日本代表MF鎌田大地がベンチ外となった一戦は最後まで得点は生まれず、0-0のドローに終わった。
スコアレスドローに終わった試合だったが、注目が集まっているのは13分の場面。ペナルティアーク内の直接フリーキック(FK)からエベレチ・エゼがネットを揺らしてクリスタル・パレスが先制したかに思われたものの、これがオンフィールドレビューの結果、取り消しとなっていた。
この場面、エゼがボールを蹴る前に、壁の横に立っていた味方のマルク・グエイが、エゼのシュートコースを開けるために壁の横にいたモイセス・カイセドを押してコースを開けることに成功していた。そこにエゼが強烈なシュートを叩き込んでいたが、この際にグエイが壁の真横に来てしまったことが問題になったようだ。
国際サッカー評議会(IFAB)の競技規則では「守備側の選手3人以上が『壁』を形成する場合、攻撃側の選手全員はボールがプレーされるまで『壁』から少なくとも1メートル(m)離れていなければならない」と規定されており、攻撃側の選手が1m以内にいた場合には守備側に間接FKが与えられることになっている。
そのため、主審のダレン・イングランド氏は「確認の結果、アウェイの6番の選手はシュート時に壁から1m以内にいた。したがって、間接FKとなり、ゴールは認められない」と得点を取り消した理由について説明していた。
しかし、過去には同様のケースが見逃されていることもあり、厳しい判断を下したこの判定が物議を醸しているなか、試合後、クリスタル・パレスのオリヴァー・グラスナー監督は「壁から1m離れなければならないことはわかっている」と語りながら、次のように続けた。
「他のところもやっているようにブロックをしようとしたけど、明らかにブロックをするのが早すぎた。しかし、プレミアリーグはこのような得点を取り消すときには気をつけなければならない。
「少し驚いた。ここイングランドではVARは非常に慎重に扱われており、そのことにはとても感謝している。常にフィールドにいる審判自身の判定を支持することになっている。常にすべてのセットプレーを注視している私の素晴らしいチームは見直して解決策を見つけてくれるだろう。そうすれば次は認められないといったことが2度と起きないだろうからね。そうすれば私たちは喜んで、勝利を祝うことができるだろう」
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