今夏にトーマス・フランク新監督を迎えたトッテナム・ホットスパーは、ノッティンガム・フォレストに所属するイングランド代表MFモーガン・ギブス・ホワイトの獲得を目指していたが移籍は実現せず。そんな中、「10番」を背負う同MFジェームズ・マディソンがアジアでのプレシーズンツアー中に右ひざ前十字じん帯断裂の大ケガを負い長期離脱を余儀なくされ、中盤の攻撃的ポジションの補強が急務となっている。
主要なターゲットとなっているのが日本代表MF鎌田大地が所属するクリスタル・パレスで「10番」を背負うエゼだ。報道によると、トッテナム・ホットスパーとクリスタル・パレスのクラブ間交渉は本格化しており、現在は移籍金額についての協議が進んでいるとのこと。エゼ本人は移籍を望んでおり、代理人とトッテナム・ホットスパーも良好な関係性を築いているが、クリスタル・パレスは売却を決断する前に後釜を確保したいと考えているようだ。
移籍市場に精通するイタリア人ジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏は、トッテナム・ホットスパーのダニエル・レヴィ会長とクリスタル・パレスのスティーブ・パリッシュ会長がエゼの移籍金について直接連絡を取り合ったと指摘。トッテナム・ホットスパーは5500万ポンド(約110億円)の固定費に500万ポンド(約10億円)の追加費用を加えた総額6000万ポンド(約120億円)のパッケージを準備しているという。エゼ本人とはすでに個人合意に達している模様だ。
現在27歳のエゼはアーセナルやフルアムの下部組織を経て、2016-17シーズンにクイーンズ・パーク・レンジャーズ(QPR)でトップチームデビューを飾った。2020年夏に加入したクリスタル・パレスではここまで公式戦通算169試合に出場し、40ゴール28アシストをマーク。昨シーズンはFAカップ決勝のマンチェスター・シティ戦で値千金の決勝点を挙げ、クラブの初優勝に大きく貢献した。
なお、クリスタル・パレスはエゼの後釜としてクラブ・ブルッヘのギリシャ代表FWクリストス・ツォリスやレスターのモロッコ代表MFビラル・エル・カンヌスに関心を寄せているという。
【動画】エゼがFKでネットを揺らすも…VARの介入によって得点認められず