現在26歳のドンナルンマは母国の名門ミランで16歳にしてトップチームデビューを飾り、2021年夏にPSGへ完全移籍。加入初年度は元コスタリカ代表GKケイラー・ナバスと出番を分け合ったものの、2年目からは正守護神に定着し、ここまで公式戦通算161試合に出場している。昨シーズンは要所でスーパーセーブを連発し、クラブ史上初のチャンピオンズリーグ(CL)制覇を含む3冠達成に大きく貢献した。
そんなドンナルンマだが契約延長交渉が難航し、PSGは今夏にフランス代表GKリュカ・シュヴァリエを獲得。ルイス・エンリケ監督は「私のチームがGKに求める資質に関わること」との理由からドンナルンマをUEFAスーパーカップのメンバーから外し、シュヴァリエを先発起用した。ドンナルンマは自身のSNS上で「このクラブでプレーし、この街で生活したことは、僕にとってこの上ない栄誉だった。ありがとうパリ」などと綴っており、今夏または契約満了を迎える来夏でのPSG退団が既定路線となっている。
突如として去就が不透明となったドンナルンマ。現在はマンチェスター・シティからの関心が明らかになっており、守護神として君臨しているブラジル代表GKエデルソンのガラタサライ移籍が決まれば、獲得に本腰を入れると見られている。一方、同じ街の“ライバル”であるマンチェスター・ユナイテッドも、不安定なパフォーマンスが続くカメルーン代表GKアンドレ・オナナに代わる新守護神の候補としてドンナルンマの動向を注視しているようだ。
マンチェスター・ユナイテッドはドンナルンマ獲得の可能性についてPSGに問い合わせた模様だが、現時点では既存戦力の売却による資金調達が必須と見られている。『ミラー』が報じたところによると、アルゼンチン代表FWアレハンドロ・ガルナチョやイングランド代表FWジェイドン・サンチョ、ブラジル代表FWアントニーに加え、現在はオナナの売却も検討されているという。
なお、PSGはドンナルンマの移籍金として4000万ユーロ(約69億円)から5000万ユーロ(約86億円)を要求する見込みとイギリスメディア『スカイスポーツ』は伝えている。