昨シーズンに熾烈な優勝争いを繰り広げた広島と神戸は、今シーズンも上位につけている。
立ち上がりから両チームが攻め合う白熱した展開に。広島は2分に前田直輝、神戸は4分にエリキが枠内を捉えたシュートを放つも、前川黛也と大迫敬介の両GKが堅実な対応を見せる。押し気味に試合を進める神戸は16分、大迫勇也が起点を作ったところから右サイドへ展開し、井手口陽介のクロスに永戸勝也がボレーで合わせたが、強烈なシュートはGK大迫の好セーブに阻まれた。
神戸は33分にも決定機を創出。左サイドから汰木康也が柔らかいクロスを供給すると、エリキと大迫勇也が頭で繋いで最後は井手口が右足を振り抜く。最終的にはオフサイドの判定が下されたが、このシュートにも対してもGK大迫敬介が脅威的な反応速度を見せ、右手一本で枠外へと弾き出した。対する広島は44分、中野就斗が右から上げた鋭いクロスに東俊希が合わせるも、GK前川のスーパーセーブに阻まれ先制とはならなかった。
45+4分には井手口の絶妙なアウトサイドパスから大迫勇也に決定機が訪れたが、ここもGK大迫敬介が好セーブ。
後半も拮抗した展開が続く中で迎えた54分、ボックス内への侵入を試みた大迫勇也の突破を佐々木が手を使って倒してしまう。VARが介入した結果、決定機を阻止したとして佐々木にはレッドカードが提示された。このプレーで得たFKを永戸が直接狙ったが、低く鋭いシュートはGK大迫敬介が弾き出す。数的不利となった広島は68分、カウンターから途中出場の木下康介にチャンスが訪れるが、マテウス・トゥーレルが懸命に戻り、シュートを枠内に飛ばせない。
広島はその後も粘り強い守備対応を見せつつ、時折カウンターで敵陣ゴール前に迫るシーンを作る。対する神戸は数的優位ながらも、なかなか決定機を作り出すことができない。それでも87分、神戸はセットプレーでスコアを動かす。右CKを獲得し永戸が鋭いクロスを送ると、パンチングを試みたGK大迫敬介がボールを弾き切ることができず。これがキム・ジュソンに当たってゴールに吸い込まれた。
試合はこのまま終了し、接戦を制した神戸がリーグ戦3試合ぶりの白星を手にした。両チームの次戦は23日に控える第27節。
【スコア】
サンフレッチェ広島 0-1 ヴィッセル神戸
【得点者】
0-1 87分 キム・ジュソン(オウンゴール/ヴィッセル神戸)