日本サッカー協会(JFA)は21日、2025年 第8回技術委員会を実施し、終了後に影山雅永技術委員長によるブリーフィングが行われた。

 指導者による暴言・暴力等によるセーフガーディング(児童や青少年が安心して活動できる環境づくりを促進し、危害から守るための取り組み)の重要性についてや、浦和レッズが参加したFIFAクラブワールドカップの報告、JFAが定める「Japan's Way」を次なる段階に進めるためのプロジェクトの進捗・報告等、約3時間半にわたる濃密な技術委員会が行われた。


 その中の話題の一つとして、先月行われた東アジアE-1サッカー選手権2025の期間中に影山委員長らJFAのメンバーと韓国サッカー協会(KFA)が中心となり、E-1選手権参加国による合同ワークショップを実施したことが報告された。「総勢50名くらいでお互いのフットボールフィロソフィーを紹介し合うフォーラム的なものになりました。日韓が中心となり東アジアでアジアを引っ張っていくための非常に有意義な機会でした」と話した。KFAは韓国サッカーの技術や哲学を共有する「メイド・イン・コリア・プロジェクト(通称MIK)」を今年立ち上げた。これはJFAが2022年に発表した「Japan's Way」(JFAの掲げる『2050年までにサッカーファミリーを1000万人にし、FIFAワールドカップで優勝する』という夢の実現に向けた具体的な道標)に倣ったものだという。

「僕らもそうですが、その国なりのサッカーになる強みがある一方、なってしまいがちな部分があります。世界でどう勝つかという視点で考えると『他国にはできないことを大事にしていこう』『ここはチャレンジしていかないといけない』という考えをみんな持っていました。アジアの国々が日本を見た時に驚かれるのが、育成年代でのリーグ戦でクラブと学校が一緒にをやっている(高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ)ということ。プレゼンする機会にいつも不思議がられます。『学校でスポーツをやる? それがクラブと一緒にやる? どうやっている?』という質問があり、説明しました。日本と韓国は似ているところも多いですし、どちらがいい・悪いではなく、一緒に相談し合いながら問題解決できればというところが、今回ワークショップを実施するきっかけになりました。『隣の国のサッカー仲間として、毎年できるといいよね』という話をしました(影山委員長)」
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