ノッティンガム・フォレストは21日、ユヴェントスからブラジル代表MFドウグラス・ルイスのレンタル移籍加入を発表した。

 クラブからの発表によると、レンタル移籍期間は2026年6月30日までの1年間で、出場試合数など一定の条件を満たした場合は買い取り義務が発生することも明かされている。
移籍市場に精通するイタリア人記者のファブリツィオ・ロマーノ氏は、完全移籍移行の場合、ノッティンガム・フォレストは最大で3000万ユーロ(約52億円)をユヴェントスに支払うと報じている。なお、背番号は「12」に決まった。

 レンタル移籍加入に際し、ドウグラス・ルイスはノッティンガム・フォレストを通してコメントを発表。次のような言葉で心境を明かした。

「このクラブに加入することができて本当にうれしい。このクラブは間違いなくビッグクラブで、このクラブが抱く野心に共感できたからこそ、ここに来ることを決めたんだ。チームの一員として新たなスタートを切り、このユニフォームとファンのために全力を尽くすことをとても楽しみにしている」

 また、ノッティンガム・フォレストのチーフフットボールオフィサーのロス・ウィルソン氏もコメントを発表。「この数週間は、我々にとって市場における活動が非常に忙しく、しかし成功に満ちた期間となった。ドウグラスは、チームにさらなる質の高さをもたらす新たな戦力となる。彼は長い間、最高レベルでプレーを続け、プレミアリーグの要求を理解しているだけでなく、ヨーロッパの大会でのプレー経験も持っている。彼がチームに加わることを大変嬉しく思っているし、ノッティンガム・フォレストの皆は彼を温かく迎え入れるだろう」と加入を喜んだ。

 ドウグラス・ルイスは1998年5月9日生まれの現在27歳。
中盤を本職とする選手で、2017年夏に母国のヴァスコ・ダ・ガマからマンチェスター・シティに加入し、欧州へ上陸した。加入と当時にジローナへ2年間のレンタル移籍へ出て、公式戦通算46試合のピッチに立った後、2019年夏にアストン・ヴィラへ完全移籍加入。同クラブでは中盤の主軸として目覚ましい活躍を続け、2019年11月にはブラジル代表デビューも飾った。在籍5年目の2023-24シーズンは公式戦53試合出場10ゴール10アシストの成績を残し、クラブのチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得に大きく貢献。アストン・ヴィラでは公式戦通算204試合出場22ゴール24アシストを記録した。

 アストン・ヴィラでの活躍が注目を集め、昨年夏の移籍市場では数々のビッグクラブからの関心が報じられたなか、新天地にはユヴェントスを選択。『スカイ・イタリア』など複数の現地メディアによって、移籍金は最大5150万ユーロ(約88億円)ほどと報じられ、大きな期待とともに“ビアンコネロ”のユニフォームに袖を通した。

 しかしながら、初挑戦となったセリエAへの適応に苦しんだけでなく、度重なる負傷にも見舞われ、ユヴェントスではアストン・ヴィラ時代のような輝きを放つことはできず。チアゴ・モッタ監督からイゴール・トゥドール監督へ変わっても、序列が大きく覆ることはなく、2024-25シーズンは公式戦27試合の出場、先発はうち6回と不完全燃焼のまま終わっていた。

 ユヴェントスでの2年目を迎える前に、プレシーズン初日のトレーニングを無断欠席しており、クラブとの関係悪化も指摘されていたドウグラス・ルイス。退団が既定路線と見られていた中で、わずか1年でのプレミアリーグ復帰が決まった。

 ドウグラス・ルイスの新天地となるノッティンガム・フォレストは、昨季のプレミアリーグで躍進を続け、一時はCL出場も狙える位置につけながらも、最終的には7位でフィニッシュ。
今シーズン、当初はカンファレンスリーグ(ECL)に出場する予定だったが、FAカップ王者のクリスタル・パレスがUEFA(欧州サッカー連盟)のマルチクラブオーナーシップ規則に抵触し、ヨーロッパリーグ(EL)からECLに“降格”となったため、繰り上げでEL出場権を獲得している。

 今夏の移籍市場では積極的な動きを見せており、ボローニャからスイス代表FWダン・ンドイ、マンチェスター・シティからU-21イングランド代表MFジェームズ・マカティー、イプスウィッチから同代表FWオマリ・ハッチンソンらを獲得。ドウグラス・ルイスは今夏の移籍市場における8人目の新戦力としてクラブに迎え入れられた。


【動画】ドウグラス・ルイスのN・フォレスト加入が正式アナウンス



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